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短編集  作者: ぐるこさみん
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否定

否定


目の前にいる女は、言う事なす事、すべてを否定してくる。

明日は雨が降ると言うと、明日は雨が降らないと言う。

将軍が死んだと言うと、将軍は死んでないと言う。

貴女は醜いと言うと、私は美しいと言う。

しかし、不思議な事に女が否定すると、それは全て真実になった。

雨は降らず、将軍は生き返り、女は美しくなった。

この事は場内で噂となり、女に否定してもらう為に、多くの者が女の元を訪れ、誰もが女に対して嘘を言うようになった。

しかし、女は嘘については否定も肯定もしなかった。

女の態度に、業を煮やした者が言う。

きちんと全てを否定してくれと。

女は答えた。

私は全てを否定しない。

女は全てを受け入れる器量の良い、美しい女となった。


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