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短編集  作者: ぐるこさみん
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選択

 選択



誰からも愛されない男に、神は一つの選択を与えた。

誰よりも楽しく面白いが不細工な女か、誰よりも寡黙で裏切らない美しい女か。

二つの内のどちらかを与えようと。

男は悩む事なく、寡黙で裏切る事のない美しい女を選んだ。

翌日、美しいダッチワイフが、男の元には届けられた。




 醜女



醜い女は美しい女を羨んでいた。

やがて醜い女は、美しい女を憎むようになっていった。

美しい女は醜い女が持っていないものを持ち、手に入れられなかったものを次々と手に入れていったからだ。

男を手に入れ、家を手に入れ、子供も手に入れる。

ただ醜いというだけで、何も手に入れられなかった女は、美しい女を羨み、恨み、呪った。

醜い女の呪いによって、美しい女は病気となり他界した。

届けられた朗報に、醜い女は醜く顔を歪め、勝利の美酒に酔いしれた。 酔い潰れ、眠ってしまった醜い女の枕元に、死んで魂となった美しい女が現れた。

美し女は言う。

私を美しいまま殺してくれてありがとう。

何も手に入れられなかった醜い女は、何も奪う事も出来ず、醜く朽ちていった。

女の心は兎角醜く、死に様はまるで心が顔に現れているようであった。


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