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シュトール・マーンのこと

次の日


何かあった時のためにと、レオニール様が連絡出来るように、通信機器を用意してくださったので、それでシュトール様のことを聞いてみることにした。


「おはようございます、ミーナ様。何かありましたか?」

「いえ、大したことではないんですけど、シュトール・マーン様をご存知ですか?」

「えぇ、ルッシェルで共に学んだ友です。そういえば、バイールから留学していたんでしたね」

「はい、それで昨日マーン伯爵が主催した夜会に行った時に会って話をしたりしたんですけど……」

「どうかしたんですか?」

「あの、噂を聞く限りあまり女性とは話をしたりしないと、聞いていたものでびっくりしたんです」

「そう、ですね……確かに、女性とは積極的にはあまり話しませんね」

「そうですよね、でも昨日はダンスも踊りましたし、贈り物も……贈り物は、今朝も届いたんですけど……」

「シュトールが、ダンスを?しかも贈り物まで……ですか。それは……珍しいですね」


やっぱり、珍しいんだ。

今朝、メアリがいきなり部屋のドアを開けて入ってきた時は、本当に驚いた……。

今朝の贈り物は、また花だったんだけど……色が、シュトール様の瞳の色と同じアメジストのような色の花だった。

自分の体にある色を、異性に贈るのは自分の事を忘れないで欲しいということ、花はその花がかれる前にまた、会えますようにという願いも込められている。


「俺が知る限り、シュトールが自ら女性に声をかけるのは、見たことがない……しかも、花まで贈るのは今まで、全く無かったと思いますが……」

「そうですか……」

「まぁ、俺からも連絡をとっておきます」

「すみません、よろしくお願いします」

「いえ、他には何もありませんか?」

「あ、はい。他には何も」

「それは良かった。引き続きこっちでも、ケイ・ルーンの行方を追います。何かあれば連絡を下さい」

「ありがとうございます。」

「では、また……」


シュトール様は、噂どうりの人みたいだけど……昨日のは、全くの別人みたいだったけどな。


レオニール様も連絡をとってくださるみたいだし、まぁ大丈夫かな?

贈り物も今日で終わるよね。


「ミーナ様、仕立て屋が来てますよ」

「あ、はーい」


今日は、夜会とかがないから新しいドレスを作るために、仕立て屋を呼んで何着か作るようにお母様に言われている。


さてさて、とりあえずシュトール様のことは一度、端に置いてドレス作りに専念しないとね。




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