手掛かり~アルマン~2
ま、それもこの事件を解決しないとなんにもできないし、早く居場所聞き出してミーナ様を助けないと。
「一度、ミーナ様に手紙を出してみてはどうです?」
「手紙、ですか?」
「はい、きっと心配なさっていますよ」
レミール様は、何か考えているみたいだった。
「……姉が、居なくなったこと……知ってるんですか?」
「えぇ、ミーナ様はある事件を調べていてバイールへ帰ったのですが、拐われたみたいで……心当たりはありませんか?」
「心当たり……ですか。さぁ、でも姉はあまり外に出てませんでしたから」
「そうですね、ずっと離宮で生活してましたしね」
やっぱり無理か……。
どうするかな。
「大変ですね」
「えぇ、本当に……」
「きっと無事に帰ってきますよ、姉は今までも生きてきたのですから」
「そうですね」
ま、そう簡単に聞き出せるとは最初から思ってなかったけどね。
レミール様、すみません。
ちょっと薬を仕込みますね。
「喉が渇きましたね、次は俺がいれますね」
「あ、私がしますよアルマン様」
「いつも、支えてもらってるからこれぐらいはさせて」
「……はい、ありがとうございます」
俺がお茶にいれた薬は自白薬だ。
もしも、聞き出すのが無理だった場合の保険だったんだけどな……。
「はい、どうぞ温かいうちに」
「ありがとうございます。いただきます」
レミール様が二、三口お茶を飲むのを確認して、俺は話始めた。
「ミーナ様は今、どこにいるのでしょうね」
「ミーナは、バイールの王都から少し離れたルーン家が所有する屋敷に……っ!私!」
「失礼ながら、お茶に自白薬をいれさせていただきました。素直に言っていただければ、いれなくてもよかったのですが……本当に申し訳ない」
「なっ!」
「早速、兄さん達に連絡をいれます」
「私を騙してたのですか!」
「先に仕掛けたのはそっちですよ。そこにケイ・ルーンも、アラン、セインの二人もいますか?」
「いますよ、あ!」
「ありがとうございました。レミール様」
「アルマン様、こんな……こと」
「本当に申し訳なく思っています。ですが、そちらも俺や父上にとって大切な、ブレンディア王国の民を巻き込んだ……」
「それは……ケイが考えた事で、私は……なにも……そう、私は何もしてません!」
「ですが、あなたも協力した。違いますか?」
レミール様は、強く手を握りしめ顔を下に向けて何か耐えているようだった。
レミール様の本性が出てきてる、のかな?
「……えぇ、確かに協力したわよ。あいつはミーナを手に入れるために、私はアルマン様の妻に成るために……。」
「やっと認めましたね。ケイ・ルーンが精霊の力を借りることができたのも、レミール様の力なんですね」
「そうよ、でも私は見えるだけ……ミーナみたいに、力を借りることはできない。だから、交渉は全部ケイがやってたわ」
なるほどな……レミール様が精霊達のいる場所を教えて、ケイ・ルーンが話をする。
そして、精霊を操っていたのか。
「教えていただけて、嬉しいですよ。ありがとうございました」
「……」
レミール様は俺に背を向けるように立っている。
さて、俺も兄さんにこのことを伝えないとな。
「うっ!」
なんだ?俺がレミール様を見ると、レミール様は体から黒い物を出しながら、苦しそうにしていた。
「レミール様!どうなさったのですか?」
「く、苦しい!なんなの……これ」
レミール様は、みるみるうちに黒い物に包まれていった。
何が起こってるんだ!




