手掛かり~ケイ~
「お祖母様が、情報を……」
「あぁ……マイリー様がバイール王国の城を訪ねて行って、先程家に戻ったみたいだ」
「まさか、お祖母様に知られていたとは……」
「マイリー様の性格上、俺達を見逃すことはないだろう」
「は~……。身内にこんな強力な敵がいたとは……」
「ケイ様……」
「大丈夫です。それに……もう無かったことに、なんて……できませんから」
お祖母様は昔から、善悪をはっきりとつける方だった。
俺が起こした事件を知れば、当然……情報を持っていくことも、容易に想像できていた。
ただ……それをしなかったのは、俺の……この暴走を止めてほしいと、心の片隅で思っていたからだろう。
「とりあえず、また精霊達の力を借りましょうか……」
「……止めないのか?」
「止めませんよ。せっかく手に入れたんですから……幼い頃から想い続けていたんです。……やっと、やっと手に入ったんですから」
「……分かった」
「セインこそ……俺を止めないんでしか?」
「俺は、ケイ様に着いていくと決めている。例えどんなところだろうと……一緒に」
「……ほんと、あの時……セインとアランを引き取って、本当によかったと思っています」
「それは、俺達もだよね~セイン?」
「アラン、いつの間に」
「さっきだよ。セインは口下手だから、俺が代弁したんだよ」
「誰もそんなことは頼んでないだろ」
ゴンッ
「いったー!なにも殴ることないだろー」
「ほう……。まだ、殴られ足りないんだな」
「ちょ!たんま!もう一発で充分だよー!」
「待て!アラン!」
アランは頭を手で庇いながら部屋から出ていって、その後をセインが追いかけて部屋を出ていった。
本当にあの二人は、昔から変わらない。
だからこそ、俺は今まで耐えてこれたのかもしれない。
ほんと、こんなことに巻き込んでしまった俺の事を、見捨てずに……協力してくれるなんて。
「ほんと……二人ともお人好しなんだから」
さて、お仕事しようか……。
俺は、屋敷の地下にある部屋へ向かった。
「おい!お前!早くこっから出せ!」
「俺達にこんなことしていいと思ってんのか!」
バイールで捕まえた精霊達が騒ぎ始める。
バシンッ
俺は、精霊が逃げないように閉じ込めてある籠を、手に持ってきていたムチで叩いた。
すると、途端に静かになった。
「ちょっと静かにしようか?……さて、君達にはまだまだ、働いてもらうよ」
もう後戻りはできない。
なら……最後まで貫き通すまで。
例え、どんな結末になっても……。




