また姫に
「何か分かりましたか?」
「微かに、魔力を使った痕跡があった。今、バイロン様がそれを使って特定しようとしてる」
「まだ、微かにでも痕跡があったのはよかったですね」
城へ戻った私達は、レミールの部屋へ来ていた。
「……相手、けっこう力のあるやつかも。痕跡から特定しようと思ったけど、複雑すぎて分からない」
「バイロンでも無理か……」
「ここまでくると、すごいとしか言いようがねぇな」
バイロン様でも手に負えないなんて……
犯人の目的はなんなんだろう……レミールや精霊達まで巻き込んで。
「ミーナ様、精霊の粉のこと団長達に話してた方がいいよね?」
「あ、すみません忘れてました。お願いしていいですか?クラーク様」
「了解」
こちらに来る時に、レオニール様達から連絡がいつでもとれるように、魔力を込めているブレスレットをもらった。
「精霊の粉?なんでまたそんなのを」
「なんでも隠し場所から、最近精霊の粉が無くなっているらしいんです。しかも、ブレンディア王国の王宮に粉が落ちていたという情報を精霊王から聞いたので、もし、ブレンディア国王やアルマン様に使われていたら……」
「まさか、犯人は王位を狙ってるのか?」
「それはわかりませんけど、とりあえず連絡しといたほうがいいと思って」
「なるほどな……他には?何か言ってなかったか」
「……レミールが悪に堕ちたかもしれない。レミールの力が変化したって言ってたから」
「そうか……」
悪に堕ちた人間は元に戻らない……。
レミールが本当に堕ちたのかは分からない、でも可能性はある。
「とりあえず、色々情報がこれだけ集まっただけでも良しとしよう」
「そう、ですね」
そのあと、クラーク様が連絡を終えたので今日はとりあえず解散となった。
そして、夕食を食べているときに……。
「ミーナ、実は頼みがあるのだ……」
「なんでしょうか?」
「……社交の場に出てほしいのだ」
社交の場?それって、晩餐会だったり……そういうところ、だよね
「分かりましたけど……そんなにあるんですか?」
「あぁ、また姫として暮らしながら、事件の捜査もしなければいけなくなる……。大変になるが」
「大丈夫です。父様。頑張ります」
「ありがとう、ミーナ」
「それでは、ドレス選びを始めなければいけないわね。マナーのことも見なければいけないわね」
「よ、よろしくお願いします。……母様」
ものすごく、母様の目が輝いてらっしゃる……。
これは……つきっきりでなさるつもりね……。
「頑張って下さいね、ミーナ様」
「面白がってるでしょ、ジーン」
ジーンはそう言って、ニヤリと笑った。
そして、夕食も終わり私達は早々に休んだ。




