私がやるべきことは……
それから、私達は学院へ戻った。
レミールが今回のことに関わっているかもしれない、ということは、レオニール様がアルマン様に報告してくれると言っていたし、今日はもう休んでもいいと言われたので私はみんなより先に、部屋へ戻った。今日は1人がいいだろうということで、私はブレンディア王国に来たばかりの時にいた部屋で休むことになった。
クリスタル漬けにしていた精霊には、今日私と話したことは言わないように言っておいた。
「はぁー……どうしよう……」
私は騎士団の一員として事件をしっかり調べないといけない、例え身内が関わっていたとしても……。
分かってる……ちゃんと調べないといけないことは分かってる、でも、いざ自分の身内が事件に関わるとこんなに動揺してしまうものなのだと、初めて知った。
コンコン
その時、ドアをノックする音が聴こえた。
「はい?」
「俺です、レオニールです。……少々、お話いいでしょうか?」
「あ、はい」
私はドアを開けて、レオニール様を中へ案内した。
「大丈夫ですか?」
「……大丈夫、ではないかもしれないですね……」
「そうですか……」
「自分でもここまで動揺するとは思いませんでした」
「無理もありません……身内が、あなたの妹姫が関わっているなど……、誰も予想していなかったでしょうから……」
「情けないですね……これでも、騎士団の団長をやっていたのに、私もまだまだですね」
「…………」
「……レミールは、本当に優しい子なんですよ。それに、草花がとても好きなんです……。そんな子が、どうして……」
私は、顔を手で覆った。
そうしないと、涙が出そうだった……。
レオニール様は、黙って私の話を聴いてくれていて嬉しく思ったのと、そんなレオニール様に甘えてしまいそうだった。
「はー……ダメですね、私」
「……いいんじゃないでしょうか」
「え?」
「今は悩んでもいいんじゃないでしょうか……それが貴女の、ミーナ様の成長に繋がると、俺は思いますよ」
「成長……ですか?」
「はい。今ミーナ様は、選択をしなければいけないのだと思います」
「選択……」
「ミーナ様はなにも見なかった、聞かなかったことにしてまた普段の生活に戻る。それか、妹姫が関わっていようと事件の真相をつきとめ、成長なさるのか」
「……」
「どちらを選ぶかはミーナ様、貴女しだいです」
なにもなかったことにするのか……真相をつきとめるのか……
「もし、真相をつきとめるのなら俺達、騎士団は全力で貴女の役に立ちましょう。……それでは失礼します」
レオニール様はそう言うと部屋から出ていった。
“全力で貴女の役に立ちましょう”か、私はどうしたいんだろ……
見てみぬ振りをするの?……そんなの、ダメよ。
被害に遭っている方を、ちゃんと助けなきゃいけない。被害に遭っている方にも、家族がいるの……。
じゃあ、真相をつきとめる?……正直、恐い……。
真実を知るのが、自分が実の妹を捕まえなければいけないことが。
でも……それを恐がって、目をそらしちゃいけないんだ。
そうよ、ちゃんと……自分の身内が犯した過ちは正さなきゃいけない。それが、被害に遭った人達への償いに少しでもなれば。レミールの、妹の過ちを止めなきゃ
それに約束したしね。あの精霊達と、仲間を助けるって言ったしね。
「ふー、いつまでも悩んでも仕方ない。とりあえず……今日は寝よう!」
そして私は、眠った。
ある決意を秘めて……。




