衝撃
「あなた達がこれやったの?」
“え!アナタ、私達が見えるの?”
「えぇ、見えるわよ」
“へぇー僕達が見える人間にあったのは、これが2度目だよ”
「そう……その人がこうするように言ったの?」
“そうよ、ほんとはこんなことしたくないんだけど……”
“逆らったら、仲間を殺されちゃうんだ”
「な!それは本当なの?」
“ほんとだよ……僕達の仲間は人質として捕らえられてるんだ”
“だから、私達は命令をきかないといけないの”
「そう、だったの……あなた達の仲間は今、どこにいるの?」
“バイール王国だよ”
「!!」
“元々、僕達はバイール王国に住んでたんだ”
“でもある日、突然大勢の人間が来て仲間を次々に捕まえていったんだ”
“その中の代表で、私達を作戦に加えるって”
なんで…そんなことを、バイール王国で精霊を見ることができるのは…………
私と……レミールしかいないのに。
“お姉さん、大丈夫?”
“どうしたんだ?”
そんな……まさか……。
この事件にレミールが関わってるというの?
「ミーナ?」
「大丈夫かい?」
「妹が……レミールがこの件に関わっているかもしれません」
「「「!!!」」」
どうして、レミールが……。もしかしたらレミールではないかもしれない。でも、精霊はその土地の“縁ある者”以外の命令は基本なにがあったとしてもきかない。
命令を遂行してる、ということは犯人の中に精霊を見ることができる者がいるはずなのだ。
「ミーナ、大丈夫か?」
「レオニール様」
「これ以上無理なら、今日はいったん学院へもどるぞ」
「……いいえ、大丈夫です」
「……分かった」
私は気を落ち着かせるために、一度深呼吸をしてまた精霊を見た。
“お姉さん、大丈夫?”
「えぇ、大丈夫。もう少しだけ、話を聞いてもいい?もしかしたら、あなた達の役に立てるかもしれないわ」
“ほんとか!”
「本当よ、信じてくれる?絶対に悪いようにはしないから」
“分かった、なんでも聞いてくれ”
“なんでも答えるから”
「ありがとう。じゃあ、犯人についてだけど……何か特徴はなかった?」
“特徴か……そう言えば、犯人の中に1人だけ女の人がいたよ”
“そうそう、すっごく綺麗な人だったけど……心は真っ黒だったよね”
レミールのことね……でも心が真っ黒だったなんて、なにかあったのかしら?精霊は人には見えない、心を見ることができる。
それは人によって、色が違う。赤ちゃんの時は何にも染まっていない、白。そして、成長するに従って淀んでいくのだけど……それは基本的にグレーまでしかいかない。
それが真っ黒ということは、心に抱えている何かが非常にその人にとって不快で、苦しいものということになる。
そんなにまで……何を苦しんでいたの?
レミール……。




