4/109
言い伝え
私には生まれたときからちょうど心臓のある位置に花の痣がある。
この痣はバイール王家では百年に一度このような花の痣が身体のどこかにある子供が生まる。この痣をもって生まれる子供は災いを呼ぶという言い伝えがある。
昔、痣をもった子供が生まれたときは大災害に見舞われたり、その子供に関わった人達が次々に原因不明の事故死や病死をした、というのがあり痣を持った子供が生まれると王宮の端の端の端にある離宮で一人で生活させるようになっています。
だから私も物心着く頃には一人で生きていけるように教育?されていた。花の痣は大きくなるにつれ紅く咲き誇っていった。
それが私の秘密、でもこれは嘘だ
大災害に見舞われたのはそれはタイミングの問題だろう。
その子供に関わった人が亡くなったのはその当時の王位継承権の争いのせい。たぶん言い伝えを利用したのだろう。
実際にこれまで私と関わった人でなくなった人はいない。
だからこそ私は騎士団の団長になっている。