01 『魔法に厳しい桜音』
「桜音さん! 私を弟子にしてください!!」
「えーまたあ? 咲〜あんたいい加減しつこいよ」
毎日毎日眠そうな桜音を起こすように、バンッと机の上を叩きながら咲はそう言う。
「んもー……私も暇じゃないんだよ、それくらい咲も知ってるでしょ? ほら、弟子を付けてくれそうな人なら私以外のS級が2人居るじゃん」
「え」
「へ?」
「『霊夢』と『魔理沙』」
「あの2人は嫌です! だって辛気臭い顔してるんで!!」
「なんかさ」
「真っ向から言われると超傷付くんだけど……」
霊夢と魔理沙はお互いの顔を見合わせ軽くため息をつく。
「だからお願いします! 桜音さん!」
「却下。めんどくさいのは嫌なんだよね、私」
「そう言わずに修行くらいつけてあげれば? さく」
「そうそう、さくらは脳筋だけど教えるのだけは上手いんだからさ」
「ぐぬぬ……」
2人から絆され両腕を組みながら考える。
「どうしよっかな。……ねえ咲」
「?」
「少しだけあんたの魔法を見てあげる。見込み無しだと私が思ったら即切るからね」
「!!!」
魔理沙は桜音の肩に自身の腕を置き、「結局弟子入り認めんじゃん」とにやにやした顔で呟く。
「……まさか。私がこんなにも早く弟子入りを認めるわけがないよ、咲の魔法の『性能』も『力』も「能力』もわからないのに弟子入りさせる? 笑わせないでよ」
(これがあの、かの有名な『アルビノ族』の威勢か……?)
早い足取りでギルドを出ようとする桜音に、少し驚きながら立ち尽くしている咲。
「えっ……? 桜音、さん……?」
「早く来なよ、咲」
「え、わ、わかった……!」
桜音の言葉で足早に桜音の方へと近付く。
「霊夢、魔理沙、暇だったら2人で仕事行っちゃってもいいからね」
「了解」
「わかったよ」
後ろを振り向き手をひらひらと振る桜音は、そのまま咲と一緒にギルドを後にした。
「どこで私の魔法を見てくれるんですか? 桜音さん」
「……咲はさ」
「?」
「魔法の属性は何になるの?」
「『水』です」
「私と同じなんだ……じゃあ水辺に行こっか、そこで見てあげるよ」
ぱあああ。と表情明るくした咲は、桜音の腕に抱き着き「私、桜音さんと同じくらい強くなれますかね!」と嬉しそうに言う。
「さあ? それは私が見てみないとわかんないよ?」
◇
「あれも多分駄目だね」
「さくらは結構魔法に関しては結構ストイックで厳しいからね、咲も普通に「見込み無し」になるんじゃない?」




