第二話 幼馴染と謎の隕石
──────翌朝
起きた。
もう昨日のは全部嘘で本当は簡単に開いて、とくにこれといった物も入ってなかったから忘れて変な夢でも見たのではないかと思ったが、研究室を見てみると、全然普通に開かなかった。
もう時間もないので準備して学校に向かう。玄関から外に出るとちょうど幼馴染が通りかかっていた。
「おはよう真矢」
「ああ、健介、おはよう」
残念ながら俺の幼馴染は可愛い女の子なんかじゃない。この暑苦しい男だけだ。
「どうしたんだよ浮かない顔して」
「ほら、昨日研究室の鍵が見つかったって言っただろ? 開かなかったんだよ」
「ハハッそりゃ可哀想に、結構前から探してたのにな」
「そうなんだよ〜〜助けてくれよ〜」
「知り合いにピッキングのプロがいるから紹介しようか?」
「それはなんか怖いからいいわ」
そんなことを言っているうちに学校につく。
教室に入り席に着くとすぐにホームルームが始まる。結局その日は研究室の事を考えていて、授業が頭に入ってこなかった。
「まさやーかえろーぜー」
健介が下駄箱で声を掛けてくる。家も近いのでいつも一緒に帰っていた。
「いいけど……あそうだ。扉開けるの手伝ってくれよ」
「え〜めんどくさいなぁ、まあいいぜ、どうせ暇だし、付き合ってやるよ」
「よっしゃー!」
靴に履き替え、校門から外に出る。ふと空を見上げると雲ひとつない青を、赤い尾ひれを付けた白が二つに切り分けていった。
「あれなんだ?」
ふと呟く。
「うわっ隕石だよあれ! 行ってみようぜ!」
すると隣の健介もどうやらそれに気づいたようで、そっちに向かって走り出す。
「おっおい、待てよ!」
全くあいつ、いつもそうやって何も考えずに突っ走って行くからな。まぁそれがあいつのいい所でもあるんだが……そう思いながら、俺も走り出す。
──────二人の少年が向かった先には、一体何が待ち受けているのか──────
次回、牛串真矢の世界間航行
第三話
謎の機械と森の主
はじめましての方ははじめまして。もしくはお久しぶりです。作者の銀河やきそばです。この作品を読んで下さりありがとうございます。牛串真矢の世界間航行も遂に二話目に到達しました。ですがまだまだ初心者なので、至らないところもあると思いますが、お楽しみ頂けたら幸いです。それでは。