Preferaceの前1
本編に入りました。
「この青い本について知っていますか」
ペーパーバックの分厚い本を取り出しながら、最初の質問をする。
"What do you know about this book?"
すかさずエルさんが英訳する。
『"Yes, exactly. ー"』
茶谷さんが英語で答え始めたが、スピードが速すぎて理解が追い付かない。
「"Multiple View Geometry in Computer Vision "ですね。
Richard HartleyとAndrew Zissermanによって書かれた包括的な教科書です。
2000年に初版が発行され、2003年に第2版がリリースされたー」
エルさんが茶谷さんの回答を和訳してくれている。
エルさんもすごいな。
「この本は、異なる視点から撮影されたシーンの複数の画像の解析の基礎となる
数学的原理と技法について、深く掘り下げて解説してる。
投影?幾何学、カメラモデル、エピポーラ?幾何学、ステレオビジョン、
動きからの構造、バンドル?調整とか、幅広いトピックを扱っている。」
なるほど。自分の理解とも合っている。
ただ専門用語になるとエルさんは自信がないようだ。
「この本は名著と聞いたのですが、文章が分かりにくいですよ。」
悩みをそのままぶつけてみた。
茶谷さんは、うなずきながら答え始めた。
そして質問と回答はエルさんの英語を経由している。
「そうかもしれんね。
特にこのテーマを初めて学ぶ読者や、
数学に強いバックグラウンドを持たない読者にとっては、
文章が理解しにくい場合がある。
この本は上級者向けに書かれてて、読者の数学的成熟度をある程度想定してる。
厳密な数学的証明と導出が含まれてて、
関連する概念についての予備知識がないと難しいやろう。」
なるほどな。確かに上級者向けなのだろう。
それと自慢にならないが数学もあまり得意ではないから、
読み進められなかったのは仕方ないところだろう。
そんなことを考えている間、茶谷さんはエルさんへ専門用語について説明しているようだった。
「ありがとうございます。それでは本編に入っていきたいです。」
ここまでのところ、変なやりとりはないようだ。
エルさんのおかげだろうか。
DeepLで質問内容を英語に直し、ChatGPT4に教えてもらっています。
文章は味付けしています。