呪物
曜日感覚が狂ってきてる…
更新遅れ申し訳ない。
結局自分の中にいる悪魔の特定は出来ず、悪魔も表に出てくることは当分なさそうなので、制限付きの外出が許された。
やってきたのは例の森。
あの爆発した小屋の付近には複数の兵士や探偵やらが調査を続けていた。
例の獣の悪魔が召喚されたであろう地下室には何も残っていなかったが、上の小屋に少しでも犯人の特定に繋がる物が無いかと、こうして草の根をかき分けて調査を続けているのだ。
「おいーす」
「ユウキ様!体の方はもう大丈夫なのか?」
俺は獣の悪魔との戦闘で怪我をしたので治療中、というのが兵士たちに知らされている情報だ。
何せ上司に獣の悪魔を殺す力を持った、制御のできない悪魔が取り憑いているなんて知られたら多少なりとも不信感が生まれそうだからな。
「おう。なんとかな。ネムと一緒になら外に出てもいいって許可が出たんだ。少し手伝いでも、って思ってさ」
「皆さんお疲れ様です!」
いやー、やっぱりネム様はいつも可愛らしいな…とか、俺はユウキ様のあの一人称とかツンツンした感じが好きだな…とか、何言ってんだ、俺はどっちも…とか。
アホな部下達によるネム派ユウキ派論争が始まろうとしていたので、じっと見つめていたらそそくさと作業に戻ってしまった。
こいつらは俺が男だってことを知らないし、ネムが女神であることを知らない。
そう考えたら、改めて俺は隠し事の多い人間なんだなって思う。
俺の人生はどうせそんなものだったから嘘をつくのも隠し事をするのも慣れてるけど、それでもやっぱり罪悪感が少しはある。
いつかこんなことしなくても済む日が来たらいいのだが。
「そんで、なにか見つかったか?」
「犯人に繋がるかは分からないが、幾つか不自然なものは見つけたぜ」
見せてくれたのはなにかの葉っぱと、見たことの無い宝石をはめ込んだネックレス。
この葉っぱの匂い…この辺ではあまり馴染みの無い匂いというか…知ってるような知らないような…?
「ふむ、これはタバコの葉っぱですかね?」
「さすがネム様、その通り。この国では栽培も嗜好品としての輸入もしていないから、確定で外部からやってきた人間の犯行だろう」
「それじゃあこっちのネックレスはなんだ?」
宝石は赤色から黒色、黒色から赤色、とゆっくりと色を変えている。
というかこれ宝石とかってよりも、中になにか入ってるカプセルというか…
少し触れてみると…
「ああっ!ユウキ様、石に触れないでください!」
「おおっ!?」
…いま、腕を掴まれて一瞬しか触れなかったが、それだけで分かった。
「魔力を持ってかれた…?」
「その石に触れると魔力を一気に奪われる。それで3人くらい病院送りだ…命に別状は無いらしいが、もう少し長く触れていると死んでいたかも…ってさ。言うのが遅くて申し訳ない」
「…そのネックレス、強力な呪物ですね。人の怨念が溜まりまくってます。私が預かります」
ネムが言うには、これの中には数十人程の魂が封じられていて、触れた人間から魔力を吸収して、それで死んでしまった人間を石の中に引き込むというものらしい。
悪魔の召喚とかこの石とか、おぞましい。
この犯人は悪魔崇拝者とかなのだろう。
「…とりあえず、ここで見つかったものは俺達が持って帰る。引き続き頑張ってくれ」
「うす!」




