表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
銃は剣よりも強しっ!  作者: うらにうむ
第一章 転機
18/87

魔王城


魔王城の城下町の外壁に到着した。


持ってきた黒い服を身にまとって、フードで髪を隠した。


腰にはサイレンサー付きのハンドガンと、逃げる時用にスモークグレネードをぶら下げておく。


『どうやって街に侵入するんですか?』


「みてろ、これくらいなら…」


煉瓦でできた大きな外壁のくぼみに指をかけて…


「よっ、ほっ」


壁をすいすいと登っていく。


獣人の筋力だからこそできることだ。


忍者になった気分で、外壁を登りきり、下に降りる。


「ほら、成功」


『おお~かっこいいですね』


「このまま城の壁も登って、窓から侵入するぞ」


町中を走り抜け、あっという間に城の裏手に着いた。


結構小さめだな、この街。


(ネム、気配とかでどこに魔王がいるとかわかんないか?)


『えーっと…四階の…どこかから神の気配を感じます』


(ざっくりしすぎだろ…っていうか、お前がわかるってことは、向こうも気づいてるんじゃないか?)


『遠いんだから仕方ないじゃないですか…私の神威は極限まで抑えてるので、目の前まで行かない限りはばれないと思いますよ』


四階か…さすがに高すぎるな…


表面のくぼみも少ないから、慎重に行かないとな…


~~十数分後~~


「はぁ、はぁ、やっと届いた…」


窓枠に指をかけ、中をのぞく。


消灯しているのか、廊下は真っ暗だ。


しかも窓空きっぱなしじゃん。不用心だな…


(よし、侵入成功だ)


人の足音も聞こえない、みんな寝ているのか?


『まっすぐ行って二つ目の角を右に曲がったところにいるようです』


(了解)


腰から銃を抜き、足音を殺して歩く。


「うええ…づがれだ~…」


(!!)


コッコッコッ、と階段から誰かが上がってくる音が聞こえた。


とっさに、近くにあった観葉植物の陰に隠れた。


女性は鼻歌を歌いながら奥へ行き、二つ目の角を曲がった。


ガチャッ


「魔王様ー、ただいま帰還いたしましたー!褒めてー!」


バタン


(…どうする。これで部屋内に居るのが魔王が一人じゃないことが確定したぞ…)


『もう思い切って突っ込んじゃったらどうでしょう』


(軽々しくいうなよ…そんな簡単にいくはずねぇだろ)


部屋の前で硬直状態が続く。


「それで、今は~~」


「ええ、~~」


扉に耳を当てて中の会話を聞く限り、中に居るのは二人だけのようだ。


今入っていった奴が出て行ってくれたらうれしいのだが…


どうやって中に…と考えていると、突然体が軽くなった。


いや、俺、持ち上げられてね!?


「おい小娘何をしている」


背後から、女性の声が聞こえた…


「えっと…そのー…特に何も?」


『嘘つくの下手すぎませんか!?』


「…」


俺は部屋の中に投げ入れられた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ