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善悪の彼岸
このストーリーはフィクションです
我々が翻弄されている情報の洪水から抜け出すには善悪の彼岸へ向かわなくてはならない。
我々の中にある、「判断」はすでに人格によって機械的に動いていて新たな行動を起こすには壊滅的になっている。判断、善悪、思想、主義などの「外」に、彼岸のかなたにあるものが存在する。
それは知性でもなく記録でもなく「彼」、「私」、でもない。
人間は「島」ではない「大陸」の一部でありうる。
怒り、悲しみ、喜びも一部でしかなく、本質から始めなくてはならないだろう。
このような、ルナウイルスに侵された者たちはすでに他人の判断、自分の機械的な判断、周り影響のもとでしか世界で生きるしかなく、その外にも世界が広がっていることなどわからないだろう。
他人の「判断」に身を任せて奴隷のごとく生きれば、半世紀前の祖先と同じように本来は「自分」とは関係の無い死地に向かう事になりうる。