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独りよがりの眠る王  作者: 笛吹 和彦
2/4

目覚めと始まり

ジリリリ、ジリリリと、目覚まし時計の音が聞こえる。

どうやら定時になったようだ。覚醒前の深い深い眠りの沼に浸かりながら、ベルの音を聞いていた。

やがて体が浮き、覚醒する。

手探りで目覚まし時計をとめ、時間を見る。


俺、斎藤健太が愛用している目覚まし時計は、手でねじを回し時刻を設定する古い時計だ。

買った当時から数字が消えかかっていたり、割れていたりするデザインはとても気に入っていた。

そこで違和感に気づいた。


その違和感とともに後悔も押し寄せ、瞬時に時計の針に目をやる。

―どうやら、1時間ほど時間を間違えたらしい。

「くっそ! もう少し寝とけばよかった……」

俺は1度起きると眠気が吹き飛んでしまう体質だった。

どおりで母の料理の匂いがしない訳だ。


しかし、久しぶりの早起きだし、なんかするか。

そう思い、だいぶ前に買ったエアガンやら電動ガンやらに手を伸ばす。

弾をありったけ込め、念のために腰にサブウェポンの相棒の木刀を下げ、部屋のドアの前で構える。

「これより、制圧作戦を始動する。進めぇ!」

そう呟き、ドアを静かに開け、数少ない俺のおも……遊び相手の部屋に向かう。

弟の直隆の部屋だ。

バタン!と勢いよくドアを開け、連射しまくる。


部屋に弾が200発ほど散らばった頃、我が家には怒鳴り声と悲鳴が響いた。



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