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魔術学校の糸使い  作者: タカノ
入学編
7/43

おっぱい教師

ちょっと下品になってしまいました……。

お上品な方はお気をつけください。

 

 シリウスのクソ馬鹿まぬけド腐れ野郎に宣戦布告を受けてから、教室に戻ると丁度鐘が鳴った。

 5時間目は魔術学の授業。

 担当はパトキス・パダレッキ先生。

 1年C組の担任で、フェルガス先生とは同級生らしい。

 この先生がとにかくもう、エロい。

 やたらと露出の多い赤のドレスに身を包んでて、フェルガス先生とは別の意味で教師とは思えない。

 艶やかな黒髪と、雪の様に白い肌のコントラストが素晴らしい、とはベイの言葉。

 何言ってんだこいつ。

 まぁ、そんだけ美人って事だな。

 んで、何より野郎共の視線を釘付けにしてるのが、派手に開かれた胸元。

 つまり、おっぱいだ。

 凄いデカイ。

 ハイバリーの校舎よりデカイ。

 ごめん嘘。

 セリーンが自分のと見比べて何かを決心する様に頷いてた位にはデカイ。

 負けるなセリーン。

 頑張れセリーン。

 俺はお前の味方だセリーン。


 とにかく、パダレッキ先生のおっぱいはかなり大きい。

 この年頃の男なんて、おっぱいって字だけでイケるのに実物はちょっとまずい。

 いや、実物って言っても見えてる訳じゃ無い。

 半分は見えてるけど。

 上半分。

 まぁ、下乳派の俺からしたら大して有り難いもんでも……って何言わせとんじゃーい!

 1人でボケて1人でつっこむ。

 魔術学の授業ってやつぁ、それだけ退屈だった。

 なんせ実技の時間にフェルガス先生に聞いた話と殆ど被ってる。

 違うのは魔力の話くらいだ。

 魔力ってのは魔術師の体内にある《魔の泉(メルリン)》って場所で生成される、魔術を使う為のエネルギーだ。

 魔力は毎日生成され、泉が満タンになると一時的に生成をストップする。

 泉の大きさや、生成速度・量にはかなりの個人差があり、これが魔力の多い少ないを決める。

 魔術を使えば使う程、魔力は当然減っていく。

 魔力が底尽きかけてんのに無理して魔術使うと、身体に激痛が走るらしい。

 分かりやすく言うと、泉は精巣で魔力は精子みたいなもんだな!

 うむ!


 と、まぁそんな感じだ。

 それ以外の話は実技の時間に聞いたのと丸被り。

 同じ話を2回も聞かせられる事ほどかったるい事もそうない。

 教壇に立ってるのが、あんなおっぱい教師じゃなけりゃ男子は皆寝てるだろう。


「はい。ここまでで何か質問はあるかしら? 」


 今しがた魔力属性(エレメント)の説明を終えた先生が、無駄に色っぽい声で言う。


「はい! 」

「はい。ブレイディ君」

「パダレッキ先生は恋人はいるんですか!? 」


 出たよ。

 もう絶対誰か聞くと思ったもん。

 若くて美人な女教師に対しては鉄板の質問だ。

 それを躊躇無く口にしたベイに、野郎共は尊敬と称賛を込めた眼差しを、女子の何人かは軽蔑の眼差しを向けている。

 俺は魔術学の教科書に乗ってる《魔の泉(メルリン)》の絵を眺めてる。

 これ完全に精巣ですわ。

 泉要素欠片も無いじゃん。


「ん~。どう思う? 」


 口元に指を当て、悪戯っぽく笑う先生。

 これがブスだったら「質問を質問で返すなっ! 」って火球の1つでも飛んでいきそうだが、パダレッキ先生は超が5、6個つくぐらいの美人だ。

 いや、それは言い過ぎた。

 3、4個か……?

 って、それはどうでも良い。

 とにかく、先生はかなり美人だ。

 だから、火球なんて飛ばない。

 野郎共は「え~。どうだろ~」なんて言ってる。


「いない事を望みます! 」


 ベイがめちゃくちゃ真剣な顔で言う。

 こいつ何なの?

 パダレッキ先生はにっこり笑って、口を開いた。


「私に恋人がいようがいまいが君には関係無いわよね? 仮にいないとしても、私と君がどうにかなるなんて事は万に一つも無いんですから。それと、授業に関係の無い質問はしないように。減点しておくわね」


 教室の空気が一瞬で凍る。

 パダレッキ先生は言うだけ言うと、何事も無かったかの様に授業を再開する。

 ベイは口をぱくぱくさせたまま、動かない。

 俺は寝た。






「まぁ、そんな落ち込むなって。よく考えてみろよ、10歳も歳上なんだぞ? お前が20歳になる頃には30歳だ。30だぞ。もうババァだ。女としてはお陀仏だ。それなのによぉ、性欲はそっから強くなるらしい。どう思う? 」

「いや、どう思うって言われてもな……。というか、何が言いたいんだよ? 」

「いや、フラれたお前を慰めようと思って」

「別にフラれてねえよ」

「いや、あれは完全にフラれただろ」

「フラれてねえよ」

「フラれただろ」

「フラれてねえっつってんだろぉぉぉぉぉぉぉ! 」

「どう考えてもフラれただろうがぁぁぁぁぁぁぁ! 」


 死ぬほど下らない理由で取っ組み合いを始める俺達。

 しかし、それを仲裁するかの様に6時間目の開始を知らせる鐘が鳴った。

 ちっ。

 命拾いしたな。

 俺はそんな思いを込めて、ベイを見る。

 するとこいつは、「そうだな。俺もちょっとムキになっちまった」とか言って、手を差し出してきた。

 何、お前の気持ち汲み取ってやったぜみたいな顔してんの?

 1㎜も汲み取れて無いんですけど。


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