どうやらライオス君が限界のようです
前回のあらすじ~
僕ののんびりとした一日を紹介したよ
僕はこの国の第二王子のライオスと申します
父が勝手に召喚した異世界人こと、ミストに一目惚れして、共にいたいと思う今日この頃
父がうっとおしいのです
僕以外のものを供につれていくようにと、最近毎日呼び出されては遠回しに言われるのです
呼び出されるたびに同じことを言われる…ということと
ミストと共にいる時間が減っていく一方なので
そろそろ我慢の限界が来そうです
だって…今現在、目の前には父がいつものように
「勇者殿は何をして過ごしておるのかな?」
いつも何をしているか…と聞かれて
「鍛練をしているようです」
仕方なく答えると
「勇者殿は、お前以外のモノとも交流をはかっているのか?気に入ったものがいるならば連れていけば良いのだ。2人で旅に出るなど危険だからな」
いつもコレです
正直うっとおしいのです
「そうだ、お前からも誰か連れて行くように言えばよい」
あぁ…もう限界ですね
プチッ
僕は無言で立ち上がり、目の前にあった机に拳を力一杯降り下ろしました
バンッ!!
僕のいきなりの行動に父はびくっとなりました
「…ライオス…?」
父が恐る恐る声をかけてきます
「いつもいつも…同じことを…何度言うつもりですか!!僕はあなたと違って一度言われれば理解できます。返事をしないということは、言っても無駄だと思えということですよ!!いい加減にしてください!!あなたが呼び出すせいでただでさえミストと共にいる時間か惜しいというのに、貴方にこうやって呼び出されることでよけい時間が減るじゃないですか!!どう責任とってくれるのですか!!いや、責任はとらなくてよいです!!とらなくてよいので僕を下らない用事で呼び出さないで下さい!!わかりましたね!!」
僕は父が頷いたのを確認して、部屋を出た
全く…いい加減にして欲しいですね
ただでさえ白夜殿に絡まれてミストと話せてないのに!!
僕は剣を2つ持って鍛練場に行くと、ミストと白夜殿、白銀殿がいるのが見えた
「白銀殿!!手合わせ願いたい!!」
体を動かしたいのです
剣を差し出して頭を下げると、白銀殿はきょとんとしたあと剣を受け取ってくれました
「いいよ、やろう」
白銀殿はしばらく打ち合いつつ、僕の話を聞いてくれました
すっきりしてお礼を言えば、これからも鍛練に付き合ってくれると言ってくれました
白銀殿…
呼び捨てでよいと言われたので白銀と呼ぶことにします
彼と仲良くなれて良かったです
ちなみに、白夜について愚痴を溢すと同情されました
「白銀…ありがとう」
「いや、俺も楽しかったよ。またやろうな」
そして再び鍛練を共におこなう約束を交わしているとミストが笑顔で近づいてきたのです
「ラス君お疲れ~。ラス君強いんだね。見直したよ」
ミストのこの言葉で、色々な疲れやイライラがふっとんだのは言うまでもありません
ミスト…貴女の笑顔でまだまだ頑張れそうです…
ライオス君が切れちゃいました
きっとあれですね
ミストと一緒にいたいのに、お父さんと、白夜に邪魔されてイライラがたまっていたんでしょうね




