魔女の王子様?
今回でメルヘンっぽいのを書くのは2度目です!
ねぇ……
王子様……
どうして、アナタは美しいお姫様にしか恋をしないの……?
誰にだって恋をする権利はあるでしょ……?
……王子は美しい姫にしか恋をしない……。
それが童話の決まり事。
それが破られたら、きっとその物語は崩壊してしまう。
王子と魔女は結ばれてはいけない定めなのだ……
(ハァァ~…いいな…人魚姫………。美しいし声も綺麗…それに最近ではイケメン王子に出逢ったと言う…アタシとは真逆…)
……魔女の『アスリ』は人魚姫に憧れている。
美しい顔立ち、スマートな体型、そして綺麗な声。
アスリとは真逆だ。
はっきり言って…………むくみすぎた顔にブヨブヨお肉、それに声だって男と間違えられる位に低い。
アスリ『……おい……そこまでアタシをさげすむなよ…』
美しくなれる薬も作ってみた。
だが効き目は無く、がぶ飲みしたので……………太った。
そんな……努力が体重に加算される魔女に誰も手を差し延べてはくれない…。
……そんなある日、いつものようにダイエット薬を作っていると、水面に何か映っている。
じっ…と見ていると……
(人だ!)
人が海に落ちてきたのだ。
そしてゆっくり…
アスリのところまで落ちてきたのだ。
(……ベストポジション!)
よく見ると王子のような格好をしている。
王子の顔を見つめる魔女。
(…………好き)
な…なんと!魔女が王子に一目惚れしてしまった!
アスリは海の中で唯一、空気のあるところへ王子を連れていった。
そして、もう一度まじまじと王子の顔を見つめる。
その一方で脂肪の塊に見つめられている王子。
やがて王子が目を覚ました。
王子
王子は目をパッチリ開けると一番先に魔女が見えた。
王子『………うわぁ!?なんだ!このデッカイ肉団子は!!』
アスリ『………………誰が肉団子やねん!』
強がりながらも内心、超ショックを受けた魔女。
あまりのショックに『ダイエット薬』と『惚れ薬』を間違えて飲み物に入れてしまった。
そして、その飲み物を…
ゴクッ……
…飲んだぁぁぁ!!王子がアスリに無断で飲み干したぁ!
《…説明しよう。惚れ薬とは、飲んだ人が初めて見た人を好きになってしまう薬である!》
そして王子が初めて見たのは…………?
…はい!皆様のご期待どーり魔女でーす!
…こーして2人は結婚して幸せに暮らしましたとさ♪
~その後~
アスリは美しくなれる薬の開発に成功し、もっと幸せになりましたとさ♪
オシマイ
薬で結ばれるってのも、ちょっとアレですが…笑))