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正座で走ろう

続・正座で高速道路走ってたら捕まった件 ~正座技能士2級(国家資格)の男、くるま・だんきち~ 【再投稿】

掲載日:2025/11/14

 600万円のF1用ハンドルを握って、いざ出発。

 来た道を帰ってみる。

 気分を変えて、高速道路の中央分離帯を走行。正座で。


 地面から3センチしか浮いてない。

 分離帯ノゴツゴツがヒザに当たる。

 ちょびっと痛い。

 けどね、俺は2級正座技能士。

 ぜんぜん余裕っす!


 来るときに(高速道路で)遭遇した覆面パトカーとすれ違う。

 相変わらず、パトカーのフロントガラスが割れとる。

 来るとき、俺のF1用ハンドルが刺さったからね。


 軽く手を上げて、警察官に挨拶。

 笑顔で返してくれた。

 さすが、ゴールド免許の威力は違う。


 中央分離帯を、体育座りで走行してる人がいるね。

 安定しとる。

 同志って呼んでいいかね。

 ヒザを抱えて、まっすぐ俺に向かって走ってくる。


 タピオカミルクティーを脚に挟んでるっぽい。

 ドリンクホルダー標準装備ってやつかね。

 いいな、あれ。


 おや? 食パンを咥えとる。

 女子高生(JK)っぽい。

 制服が風でバッサバサしとるがな。

 スカートの下にジャージ穿いてた。

 1時間目から体育なんだろうな。たぶん。


 JKは、俺の方に向かって、だいたい100キロで走ってる。体育座りで。

 衝撃をヒザで吸収してるらしい。上級者だろうね、きっと。

 俺も100キロくらいで走ってる。

 相対速度でいうと、200キロ?


 もうじき、すれ違うし、そろそろ声かけてみようか。


「オッス! オラ、xxx!」


 舌かんじゃった。


 俺の声、ちゃんと聞こえたかな?


「トランスふぉーむ!」


 いつものとおり、四つん這いに変形。

 180度回頭して、JKの様子をみてみる。


 手を上げて挨拶してくれてた? ような気がする。

 小さくなって、よく見えんのよな。


 どうでもいいけど、JKが飛ばしたタピオカが、俺の鼻にインした。

 両方の鼻の穴に。

 息ぐるしいんよな。俺って鼻呼吸派だかんね。


 そいうや、すれ違いざまに、「遅刻、ちこくぅ~」って、相手の声が聞こえたな。


 ちこくぅ~のあとに、「こんひゃ~」って聞こえた。

 ドップラー効果ってやつかね。

 いや、ドッペルゲンガーだっけ?


 音源が移動するタイプのドップラー公式を道路に書いてみた。

 けど、一瞬でどっか行ってしもうた。


 もいっかい、地面に公式書いてみた。速記で。

 でも、結果は同じだったね。


 ★


 東京を出発して、およそ3日。

 いま、種子島宇宙センターにいます。


 ロケットの発射台に、正座して乗ってる。

 正確にはカタパルトだね。


 カタパルトで思い出した。

 肩パットって、でかいほど勝ちって気がする。


 でかい肩パットを妄想で装着した、俺の見た目はガンタンク。

 けど、実態は俺タンク。


 俺タンクは、いつでも飛び立てる!


 1から60まで数えてるけど、なかなか発射しないね。


 管制室から、テレパシー的なものを受信。


 カウントダウンしないとダメみたい。


 ここで一句!


「カウントは 増やしちゃいけない ホトトギス!」


 気を取り直して、カウントダウン開始。


 90秒前!

 89、

 88……。


 またもや、テレパシー的なものが来た。


 10秒前からお願いします! だって。


 俺からもお願いしてみた。


「東京都内でおろしてください」



 管制室から返事きた。


「バイクの王将あたりでいい?」


 だってさ。


「できれば、オーットバ__」


 発射3秒前!


 お願いが間に合わんかった。

 仕方ない……。


「トランスふぉーむ!」


 1センチくらい背筋を伸ばす。


 肩パット。いや、カタパルトが傾いた。

 43度くらいかね。

 トゥトゥのシャワートイレの水の角度って、たしかこれくらい。


 1秒……


 発射!


 あれ?

 F1用ハンドルだけ飛んでった。

 いろんな意味でフライングじゃん。


 俺タンク。置き去り。


 ぼちぼちっと、カタパルトから降りようかな。


 ぁ……。


 俺も蒼穹に投げ出される。

 

 仕方ない。

 ハンドルを追いかける旅に出発!


 空を飛んでます。

 正座で。


 ★


 いま、東京都内にいます。

 種子島から空を正座で走って、およそ30秒で到着。

 F1用のハンドルは、行方不明。


 小旅行の報告に、オートバッグスに顔だそうと思います。


 来ましたよ。

 オートバッグス。


 修理を待つ車になかに、見覚えのある物体が1台。

 覆面パトカーだね。

 パトカーのフロントガラスに刺さっとる。

 あっさり見つかったね、俺のハンドル。

 種子島からココまで飛んできんだね。


 警官とは顔見知り。

 同じ道路を走った仲間だからね。

 俺のハンドルを持ってきてくれた。

 フロントガラスごと。


「あ、これ要らないんで」


 俺は、ハンドルを警官に返し、フロントガラスをもらうことにした。

 そういうや、フロン・トガラスってなに?

 新種のカラスっぽいよね。

 帰りに図鑑買おうかな。

 サイフもってないけど。


 走行中、これで虫が目にはいることはない!

 安全運転が基本だからね。


 出発間際、警官に呼び止められた。


「風邪ひいた?」

「いや、鼻にタピオカが詰まってるからだと思います」


 ぼちぼち鼻から出そうかね、直径5センチのタピオカ。


「タピオカ、撃ち方、よ~い!」


 ぁ……。

 タピオカ飲んじゃった……。


 走行開始3秒で、フロン・トガラスが飛んでった。風圧すごいね。

 やっぱり、トガラスって鳥だったんだね。


 鳥で思い出した。

 ニトリンでちゃぶ台買ってかえろう。

 サイフ?

 ないね。

 持ったら負けだと思っとる。


 日本一周?

 これから。

 まだ始まってもいないからね。

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