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男の聖女はダメですか?  作者: 茉小夜
ドラコニア王国
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第10話 メルディン

「ふう〜、何とか日がある内に辿り着いた」


道中、エネルギー不足に陥ったミュウに上の口で食べられたり、パンツを洗ったりと色々あった。そう他にも色々あったが無事に森を抜け、門から続く行列の最後尾に並んだ。


「定番といえば定番だけど、名店の行列なんか目じゃないレベルだな」


ファンタジーの定番。長い行列。ちょっとした感動を覚えている俺がいた。


「そういえば、使い魔って通行税いるの?」


『領の法律で変わるけど、原則いらないはずだよ』


「そうか。とりあえず、さっきからチラチラ見られてるからポケットに隠れてて」


やはり妖精は珍しい様だ。偶然後ろを振り返り見てしまった人たちが何度も背後をチラ見している。


『魔法で姿を消すこともできるよ?』


素直にポッケに収まったミュウの提案だが、今回は却下。


「膨大な魔力にまだ馴染んでないみたいだから制御を失敗して魔力枯渇になっても困るしね」


『は〜い、馴染むまで魔法は自重しま〜す』


さて、時間も有るし今の内にステータスを確認しよう。丁度森を抜ける際に魔物を討伐したしね。そして、ヤバそうなやつは隠さねば。


《鑑定》


名前:上城カミシロ ミヤビ

種族:人族(半神半人:神度Lv.6)

性別:男性

職業:調律者(聖女)Lv.5


体力:B

魔力:A

STR:B

DEX:C

VIT:C

AGI:B

INT:B

MND:SSS

LUK:SS


魔法:神聖魔法Lv.7、光魔法Lv.5、水魔法Lv.5、火魔法Lv.2、風魔法Lv.2、土魔法Lv.3、木魔法Lv.2、闇魔法Lv.2、生活魔法Lv.4、触手魔法Lv.6、無魔法Lv.3、空間魔法Lv.6、重力魔法Lv.2


スキル:不老、鑑定Lv.5、性豪、言語理解Lv.10、魔力感知、魔力超回復Lv.3、並列思考、思考加速、収納Lv.10、体術Lv.6、身体強化Lv.6、気配遮断Lv.4、夜目、自然体、剣術Lv.5、短剣術Lv.5、弓術Lv.3、隠蔽Lv.10


「魔法は〈空間〉と〈重力〉だけを隠して、スキルはどうしよう? 不老と性豪は隠すの確定だけど収納はどうしよう?」


『高位冒険者だと持ってる人も多いからそのままで良いんじゃない?』


ミュウの意見を採用して収納は残す事に決めた。


「それじゃあ、加護と称号……見なかったことにしよう。そもそも称号を見れる人がまずいないって話だしね」


でも念には念をいえれて修正。ステータスを怪しまれた時ように隠蔽のアイテムを調整して加護を2つ表示、称号は新しいものから1つ選ぼう。


加護:創造神ウラノレーヴェの加護、豊穣神ニュンフェの加護

称号:七原の魔導士


「こんなものかな?」


急ピッチとはいえ、よくここまで鍛えたもんだと自分を褒めたい。

魔法の勉強は楽しくてサクサク上がったけど、その後の斥候や武術を学んだアレスザブートキャンプは平和ボケした日本人にはマジきつかった。怪我が絶えず回復魔法のレベルと知識が上がったよ。


「次の者!」


「はい」


「おっ、嬢ちゃん。可愛いな。身分証を提出してくれ」


「すみません。旅の道中襲われた際に荷物を取られてしまい身分証が有りません……」


一応、設定は事前に用意済み。

最果ての森で魔女と暮らしていたが、ある日突然姿を消した。なので、彼女を探す旅に出た。身分証は旅の途中で奪われた。という設定。


これだと情報に疎い理由も魔法レベルが高い理由も納得がいくはずだ。実際人を探してるのは本当だし。


「おいおい、大丈夫か? 無ければ銅貨3枚なんだが……何か代わりの物か? もしくは金を借りる宛とか?」


「旅の知恵で小分けにしていたため、助かりました。銅貨3枚です。お確認下さい」


銅貨1枚500円くらいなので、通行料は1500円くらいだった。


「それとは別件で色々お尋ねしたいのですが、使い魔の料金は取られるのでしょうか?」


「使い魔か? ちょっと見せてくれ」


ポケットから出して、門番にミュウを見せる。


『こんにちは』


「おいおい、まじか!! 初めて見たぞ!!」


おっ、さりげなく周囲から隠す様に移動したぞ。なかなかいい人そうだ。


「それで料金はいくらになりますか?」


「あぁ、そうだったな。大型なら料金取っているが、彼女なら問題ないだろう。ただ、名前と特徴を記載してるから教えてくれ」


「ミュウと言います。それから他にもーー」


優しい門番さんのおかげで、冒険者ギルドと宿の場所を知ることができた。

こういう時は自分の容姿が恵まれていると実感する。だから、嬢ちゃん呼びは許そう。

でも、修正しておかないと後々問題になった時に困る。


「そうそう、去る前に一つ。俺は男です」


「え? ええーーっ!?」


門番の男性は目を白黒させて驚いていた。






「なんで異世界って基本中世なんだろう?」


この塀の中は、予想通り中世風の建物が立ち並んでいた。


『あっ、それは私の情報にあるよ。魔法文化と魔物の影響で技術がそんなに発展しないんだって。地震とかも起きないから早くて簡単に作れる建物になるんだって』


確かに言われてみればそんな感じがする。

通りに建設中の建物が見えるが、木と石がメインで使われている。しかも簡単な壁とかは土魔法ですか?


「おい、そこのお前! 面白い物を持ってるらしいな!!」


「………」


おっかしいなぁ、まだ街に来て数十分も経ってないのに……。


「しかもその容姿!ふっ、私の愛妾にしてやろう!!」


冒険者ギルドならまだしも路上で貴族っぽいのに絡められるだと!? しかも創造神に続いて2人目だよ!?


「何遠慮しなくていい。その妖精を渡せば、貴族の一員になれるんだかな」


あ〜っ、聞こえない聞こえない。多分気のせいだ、気のせい。さっさと行こう。


「おい、私を無視するな!!」


気が短いな。そんなんじゃ、女の子に嫌われるよ。スルーしたのが癇に障ったのか、こちらに向かってきた。


《気配遮断》《自然体》


彼の襟を掴んで膝カックン。ゆっくりと落ちる彼を地面に座らせた。


前から護衛が来てるし通り抜けるのは難しそう。あっ、丁度横道があるじゃん!


主の様子に慌てて駆け寄る護衛をしりめに俺は横道へと入った。気配遮断は冒険者ギルドに着くまで継続しよう。




Side???爵


何が起こったか分からなかった。


我が家に出入りする商人が門の列で妖精を連れた小娘を見たと騒いでいた。


「面白い。私が飼ってやろう!」


我が国には希少種の保護する法があるが、妖精は珍しすぎて含まれない。もし手に入れることができれば、貴族の界隈でも話題になるだろう。早速、その娘に会いに行ったのだがーー


「………………はっ?」


なぜ、私は地面に座っているのだ?


一向に話を聞こうとしない小娘に郷を煮やして近付きーー


「何をされた? おい、私が何をされたか答えよ!!」


私は側に来た護衛に問いただした。


「一瞬で背後に回り、何かをしたようでございます!」

「手元は見えたので足で何かしたのやもしれまん!!」


「くっ、役に立たない護衛達め!帰ったら覚悟しろ!!」


使えぬ。直接見ていた護衛たちですら、何をされたか分かっていないようだ。


どうする?


もし奴が暗殺者で行われたのがナイフによる刺殺であったなら私の命は今ここにない。


貴族のプライドとして、衆人の目の前で何をされたか白日の元に晒し、罪を裁きたいところだが……小娘の能力が分からない以上、どう動くか分からない。

しかも何故か騒ぎになっていないのだ。まるでそこに何もなく、通りすがりの貴族が只だ騒いでいただけのように……


「ちっ、忌々しい小娘め」


ここで逆上し無計画に挑んでいっては三流、諦めて泣き寝入りするのが二流……


「直ぐにあの小娘を調べ監視を付けよ。我が家の利となるか、敵となるか」


一流の貴族は調べることを怠らない。利だとすれば毒だとわかっても飲み干す覚悟で挑み、敵なら全力を持って叩き潰すのだ。

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