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048 探索開始



 祭祀殿で調べものを終えたジーノは、チロ、リザイア、フランコに、竜眼主の探索は自分がするから竜眼主に関わる情報だけを集めてこい、と指示をした。



 竜眼主の瞳が常に金色ならば、チロたちにも見つけることができるだろうが、普段は覚醒前の瞳と同じ色をしているので、普通の人と外見上は何の違いもない。



 しかし、竜眼主同士が一定の距離に近づくと本人の意志とは関係なく、両者とも瞳の色が金色に変わる。



 なので、竜眼主の探索にはこの性質を利用するしかなく、ジーノにしか探せないのである。



 こうして着々と準備を整えたジーノたちは、満を持して探索を開始した。はずなのだが……



 開始早々想定外の問題にぶち当たり、意気揚々と始めた探索は、一気に過酷なものへと変わってしまった。



 問題の一つは、王都の広さと人の多さである。やってみるまでわからなかったのだが、これはジーノの想像を遥かに超えていた。



 当初は、目抜き通りや市場をうろつけばすぐに見つかるだろう、と安易に考えていたのだが、それは全然甘かった。



 王都はビタロス王国最大の都市であり、周辺地域も含めるとおよそ十万人ほどの人がいる。さらに、国内外からの人の出入りも激しい。



 その中からたった五人を見つけるなど、干し草の山から針を見つけるようなものなのだ。



 ジーノたちの探索は、遅々として進まず、ただひたすら歩き回り、体力と忍耐を削るだけ、という途方もない作業になっていた。



 だがこの問題は、地道に探索を続ければ、いずれは竜眼主を見つけることができるかもしれない。なので、まだマシだ。



 それよりも切実な問題は、ビタロスでは禁止されている竜眼狩りが、見えないところでは信じられないほど激しく行われている、という実態のほうであった。



 ジーノも以前、そういう噂をチラホラと聞いたことはあった。しかし、竜眼主になる前は他人事で全く気になどしていなかった。



 だが、いざ探索を始めてみると、チロたち三人が持ち帰ってくる情報の殆どが竜眼狩りに関するもので、その内容を聞けば聞くほど、あまりの苛烈さに(おそ)(おのの)き、すぐにでも身を隠したくなる衝動に駆られるほどであった。



 しかし、竜眼主を見つけられるのはジーノだけなので隠れるわけにもいかない。



 だが、竜眼主であるジーノが、今のまま王都をうろついていれば、いずれ連中に見つかるかもしれない。



 何者ともわからぬ者に追われながら、何者ともわからぬ者を追う。



 そういう(いびつ)な状況に戦々恐々(せんせんきょうきょう)としながら、竜眼主を求めてひたすら歩き回る……



 そんな毎日にジーノの精神は、みるみると削られていった……




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