表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/213

000 プロローグ

★ 23/1/31『後書き』を追加いたしました。





 日ミツル半世界には夜がない……



 千年紀を十積み上げたよりも(いにしえ)には夜があった。



 昼を統べるのはヒリュウ、夜を統べるのはゲツリュウ。



 交互に行き交う聖なる竜が昼と夜をもたらしていた。



 あるとき、世界のある場所で争いが起きた。地上の争いだった。



 空にいる竜たちは、それを見ながらも、ただ昼と夜を繰り返し続けた。



 争いは海に広がった。

 それでも空にいる竜たちは昼と夜を繰り返した。



 あるとき、空が火に覆われた。

 竜の空が穢された。



 竜たちは(いか)った。



 そして世界の全てが争いに巻き込まれた。



 長きに渡る争いは全てのものを狂わせ、竜同士さえもが争うようになった。



 やがて人の子たちも二つに分かれた。

 ヒリュウに庇護されし子たちとゲツリュウに庇護されし子たちに……



 争いは長く長く続いた。

 多くの人と生き物が死に、陸も海も空も世界の全てが荒廃した。



 竜たちも傷つき力が尽きかけていた。



 世界はこのまま滅びてしまうのか――誰もがそう思ったとき、ヒリュウは最後の力を振り絞り世界を半分に割った。



 そして世界の片方に、ゲツリュウとその庇護されし子らを閉じ込めて封印を施した……我が身を犠牲にして。



 それが一万年前……



 世界の半分から――夜はなくなった……






◆千年暦九九六年

 ハヅの月三日

 アカツキの四十四(午前四時五十五分)



 竜ショウ国(りゅうしょうこく)ヒリュウ祭祀殿(さいしでん)(竜宮)


 霊代(れいだい)の巫女によるヒリュウの御霊(みたま)のご霊言大宣布式れいげんだいせんぷしき




 「聞け、日ミツル半世界の全ての民よ。これより、我らが庇護者、ヒリュウの御霊が降ろされたご霊言を伝えるゆえ、心せよ」



 『我が身が朽ちて十を数える千年に終日のときが迫り、新たな千年の開闢(かいびゃく)を迎えるときがきた。



 古き千年に溜まりし悪しきものは捨て、新たなる世に相応しき良きものを持て。



 現し世(うつしよ)常世(とこよ)と変えるは我が庇護の子の力。



 我はそなたらに未来を託す。



 故に我が力の種子を与えよう。



 芽吹かせよ、育てよ、咲かせよ。



 次なる千年を創造せし、我を嗣ぐ子へと進化せよ。



 そして、ヒリュウの礎に自らの意志を注ぐのだ。



 さすれば、新たなる千年は、我が継嗣(けいし)の意志に従うであろう』



 「我らがヒリュウの御霊は、貴人(あてびと)の子になれと申された。



 力を覚醒せし者は、立たねばならぬ。



 次なる千年を創りし継嗣へと進化を遂げるのだ。



 この半世界を駆け巡れ、戦え、死力を尽くせ。



 (おの)が魂をヒリュウの血で燃やし、勝ち上がるのだ。



 我、霊代の巫女がここに宣言する――ヒリュウ継嗣戦(・・・・・・・)の始まりを」



◆ ◆ ◆ 【 読者の皆様へ 】◆ ◆ ◆


最後までお読み頂き誠にありがとうございます。


いかがでしたか? 楽しんで頂けましたでしょうか?


まだまだ新米な執筆者ですので、精進せねばならぬところが多々あるかとは思います。ですが、


もし、少しでも気に入って頂けましたら、


●【 プックマーク 】や


● 後書きに続く広告の下にあります【 評価ポイント 】をポチッと


頂ければ大変嬉しく思います。


そういったことも全て執筆の励みにし、今後も頑張りますので、何卒よろしくお願いいたします!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ