第二話 門番として
僕たちはご飯を食べて満腹になり、お金はフローラちゃんに払ってもらった。
後でなにか返さないと。
その後もフローラちゃんと一緒に村の中を見学した。
今更だけど、家の作りや食べ物など色々と日本とは違うようだ。
「遥人さんはこのあとどうするんですか?」
フローラちゃんが聞いてくる。
「うーん」
今のところ考えてないからな。このフワっ島で働くにしても、色々と手続きは居るし、冒険者ってのもな。
「特に考えてないよ」
僕はそう答える。
「だったら、この村の番人になってくれない?」
フローラちゃんはそう僕に言った。
はい?番人?なにそれ?
番人も知らんとは。
お前は知ってるのかよ。
知らん。
後でタコ殴りな。
「番人って何?」
僕がフローラちゃんに聞く。
「番人っていうのは、兵士って言うのかな、そんな感じ」
フローラちゃんはあいまいな感じで言う。
番人=門番?ってことでいいのか?
「門番ってこと?」
僕が聞く。
「うん。そんな感じ。若い男の人が少ないから困っていたの」
フローラちゃんは僕に向かって言った。
「あの、普通の生活ができるならいいけど」
僕はフローラちゃんに言う。
僕は普通の生活を楽しみたいから。
「普通の生活は出来ると思うよ。でも、強い魔物が来たときはわかんない。
一度だけ、この村に強い魔物が来て沢山の人達が死んじゃった」
フローラちゃんはそう言った。
「誰かが倒したの?」
僕は優しく聞いた。
「私のパパとママが。でも、その後死んじゃった。
私を置いて」
フローラちゃんは泣きそうな顔をする。
くっ!
!
僕は優しくフローラちゃんを抱きしめる。
「遥人さん?」
フローラちゃんは驚いている。
「大丈夫。僕がフローラちゃんを守る。ううん、この村を守るよ。
自分の普通の生活を守るため、みんなを守るため、僕はこの村の門番になる」
僕はそう決意した。
あんな顔をされて嫌とは言えない。
一人で頑張って生きてきたんだもんね。すごいよ、フローラちゃんは。
「あの、恥ずかしい」
フローラちゃんはほおを赤らめている。
「あ、ごめん!」
僕はすっと離れる。
「でも、ありがと。なんか遥人さんのこと、好きになったかも」
フローラちゃんはそう言った。
う、嘘だろ。僕の事を好きと言ってくれる女の人が居るなんて。
サイコー!
僕は両手を空に上げる。
「ど、どうしたの?」
フローラちゃんは驚いている。
「いや、何でもないよ。これから、よろしくねフローラちゃん」
僕はそう言った。
「うん。よろしくおねがいします」
フローラちゃんはぺこりと頭を下げた。
おいおい、いい感じになってるな。
こら、出てこなくていいよ!なんでこんな時に出てくるんだ。
このあとあつあつな展開か?
バカヤロー!そんなわけ無いだろう。そんなことをしたら、人としての価値を失うぞ。
お、楽しそうだね。
いや、作者さんは引っ込んでください。
いや、冷た。かき氷くらい冷た。
いや、その例え笑えないですよ。
・・・、ひどくね。
いや、センス無いね作者さん。
いや、センスって問題じゃないだろ。
「あの」
フローラちゃんが声をかける。
「うん?」
僕はフローラちゃんの方を見る。
「誰もいないのに話してるって、遥人さんはなにか悩んでることでもあるんですか?」
フローラちゃんが聞いてくる。
「いや、違うよ。悩んでなんかいないよ」
僕はそう答える。
「なにかあったら言ってね」
フローラちゃんはそう言った。
あいつらめ。僕がおかしなキャラになってるじゃんか。
コメントと評価よろしく。
今回の作者とナレーターの突然出てくる展開はやばすぎ。
遥人さんがおかしなキャラになっていっている。