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夢追い人 政治家編  作者: 森田大蔵
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第一話

 私は森田公蔵、55歳、与党(自由党)の2世議員である。親の地盤を引き継ぎ初の選挙であっさり当選。これといった活躍はしていないが、もう20年も、衆議院議員をやらせて貰っている。有難い話だ。

 何が良いって・・・安定して十分な給料が貰える。私にとっては高額だ。所得税等々の税金は当然払っているが、払っている認識は全くない。何故なら元々税金から給料が支払われているからだ。

 議員宿舎も素晴らしい。赤坂の衆議員宿舎は、相場の1/5の10万円程度。この一等地での生活は快適以外の何者でもない。ここから毎日国会に出勤するだけで良いのだ。栄養バランスを考えて毎晩料亭に行く。なんて幸せな人生だ。だけど思う。この不甲斐ない生活を家族にだけは見られたくない。だから単身赴任をしている。

 一人暮らしでも寂しくはない。月に1〜2度、地元広島に居る家族に会いに行けるからだ。しかも公費で。帰ると妻はともかく、娘と息子は歓迎してくれる。その度に「おねだり」されるが、それはそれで嬉しいものだ。話題はもっぱら学校での出来事ばかりで、政治の話を振っても無反応。いずれはこの美味しい既得権益を引き継がせたいのだが・・・

 老後の計画も完璧だ。年金は十分に担保されているからだ。現役世代では高額の収入を得るやめに都会に住む必要があるが、現役引退後は状況が急変する。年金は日本の何処に住んでいようと同額が支給される。すなわち、年金生活者になれば田舎に移住する方が有利だ。私も退職後は瀬戸内の島でのんびり暮らしたいと考えている。中古住宅を購入するも良し、安い賃貸住宅も有るだろう。そこで毎日魚釣りや野菜の栽培をする。ご近所さんに採れたての野菜や魚をプレゼントしたり、されたり。こんな生活が出来たら夢の様だ。夢は広がるばかり。       

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