プロローグ
20XX年────
この世は、ゾンビによって滅亡の危機にあった。
全人類9割以上が感染しており日本生存人口約1200人程度と言われている。
感染源は判明しておらず、未だにただその驚異から怯える日々が続いている。
感染手段はゾンビから噛まれた傷口からほんの1分で感染が始まりゾンビ化してしまう。
ゾンビは理性を持っておらずただただ人間を食い散らかすのを何度も見てきた。
発生から約2週間で感染規模を増やし現在に至る。
日が沈み辺りはすっかり暗くなる。
発生してから2週間、食にも腹いっぱいありつけず毎日空腹、精神崩壊、恐怖で夜もぐっすり眠れない。
残り少しのミネラルウォーターを飲み干す。
「もう、水も尽きてきたな。」
ここ3日はろくに飯も食わず、ガラガラと掠れた声しか出なくなった。
疲労困憊で今にも息絶えてしまいそうだ。
「なんかもう、私、無理かもしれません。」
その声は、震えていて力がなく確かに弱っていた。
大丈夫と声をかけてやりたいがその言葉を保証できなかった僕は慰めもできない。
小さく震える彼女の手を握ることしかできなかった。
何も出来ない自分を何度憎んだか…
初投稿これから頑張ります