第三話
お待たせしました。
ではどうぞ!
「だ、大丈夫ですか?マリーさん!」
「あっ、大丈夫。大丈夫ですよ、ハニーさん。それで、何があったんですか?人が・・・・飛び込んで」
「大丈夫?私、イポメア・ラシエルだよ。さっきはゴメンね」
えっと・・・・ラシエルさんって言う人が飛び込んできたの?
「ちゃんと、謝りなさいですわ。大丈夫ですか?マリーさん。
この子は、勝手に室内でほうきに乗って飛び回り、皆さんに迷惑をかけていたのですわ」
室内で・・・ほうき・・・?乗ったことないけど、危なそう。
はぁー、なんか美香みたいな子だな。こういう子嫌いじゃないけど・・・・・・・
でも、バーレットさんが、知っているってことは、まさか・・・・・・・・・・。
「もしかして、ラシエルさんがもう一人のルームメイトなの?リタ」
「そう。だから、マリーを入れて四人さ」
やっぱり。そのまさかだった・・・・・まぁ、この流れからきっとルームメイトだよなっていう
想像はついていたけど・・・・・。
でもまぁ、マジックスクールの人の名前も、五人覚えられたし、少しはみんなと仲良くなれたし、
良かった。あれっでも・・・・私が来る前は、五人部屋に三人しかいなかったんでしょ。
何で、四人部屋じゃないんだろう。
「あっ、そうだ。ハニーさんは、何で私達の部屋に?」
バーレットさんは、ラシエルさんを追ってきたけど、ハニーさんは何できたのかな?
もしかして、ラシエルさんが室内でほうきを使ったことで怒られるとか・・・・・。
「あぁ、忘れていましたわ。マリーさんのクラスがわかったので伝えに来たのです」
よかったぁ、ラシエルさんのことじゃなくて。やっぱり、私のことじゃなくても、
怒られるのとかうれしくないし。
「私のクラスって、どこなんですか?」
「マリーさんのクラスは、一の十ですわ」
十組かすごい数だな。そういえば、マジックスクールは、一年生だけで、十クラスもあるんだっけ。
「あっ、マリーさん。私達と同じクラス・・・・」
わっ、自己紹介以外で初めて、バーレットさんと話した。急に来るとびっくりする・・・・。
「へー、そうなんだ。じゃあみんなも十組なの?」
「ああ、そうだ!私も、バーレットもラシエルも、十組なんだ」
ルームメイトが、みんな同じクラスでよかった。まぁ、今日あった人だけど、安心できるし。
「それと、明日になってしまうけれど、教科書を渡しますわ。では明日」
「色々と、ありがとうございます。また明日よろしくお願いします」
ハニーさんはにこっとして、この部屋から帰っていった。
「じゃあ、寮もクラスも一緒だしこれからは、みんな呼び捨てで呼ぼうよ!
だから、私は、マリー、バーレット、リタって呼ぶね!」
ラシエルさんが急に喋りだした。喋る時も元気いっぱいで倒れちゃいそう。
「そうだな!それに、私はもうみんなのことを呼び捨てで呼んでいるし、あんまり変わりはないよ!」
うん、まぁリタはそうかもしれないけれど・・・ほかのみんなは違うっぽいし・・・・。
「そうだね・・・・・うん、呼び捨てのほうが楽だしね」
「はい、わかりました。呼び捨てで呼べるかは不安ですが・・・・・」
あれ、なんかあっという間に友達にまでなれちゃった感じ?始めっからすごくいい感じかも!
あっ、そういえば制服に着替えるのすっかり忘れてた。早く着替えなきゃ。
「マリー、お風呂入るか?」
「お風呂って大浴場だよね?リタ」
「聞かなかったのか?この部屋みたいに、五人部屋で角部屋は部屋にお風呂がついているんだよ」
ラッキー!大浴場に行かなくても入れるって、角部屋に感謝感謝。
「うん、入る」
「オッケーじゃあどうぞー」
よし、じゃあ制服は明日着よ。それに、家と違うお風呂だからかなぁ。旅気分♪
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あっ、校則読まなきゃ、すっかり忘れてた。思い出してよかった。
「なーに、してるの?」
「きゃっ、誰かと思ったらラシエルか。もう、びっくりさせないでよ」
こうやって急に喋るところも、美香にそっくり・・・・・・。
あーあ、ゴールデンウィークに美香と遊ぶ約束していたのに。破っちゃた・・・・なんか寂しい。
「ごめんごめん。ずいぶん真剣そうに見ていたから、気になっちゃって」
「ああ、大丈夫だよ」
まぁ、美香だって、大丈夫だよね。また今度あえると思うし・・・・。
それに、ここなの魔法で、私じゃない私があっちでいることになっているし、
美香は寂しくないんだよね。
「あれ?何そのワンちゃん。可愛いじゃん」
「ありがとうリタ!ここなっていうの」
「本当だ。すっごく可愛い!」
「うん・・・・可愛い・・・・」
そうだ!美香が寂しくないんだったら、私も楽しもう。そうだよ!私だって、
やっと魔女になれるチャンスを掴んだんだから、楽しまなきゃ損だよね。
「それに、私もペット飼っているんだよ。ほらこの子可愛いでしょ!猫のアーラって言うの!」
「うん、可愛い。犬がいてもおとなしい子だね」
ラシエルは、猫を飼っているんだ。ちょっと、意外。猫っておとなしそうなイメージだし、
もっと、元気のいい動物かと思った。
「いい子でしょ、わたしのアーラ」
可愛いけど、ラシエルみたいにいたずらしちゃいそうな猫ちゃん。案外イメージにあってるかも。
おとなしそうじゃない・・・・・ちょっとだけ目がキリッとしていて可愛いというかちょっと怖い。
「いいな~ペット」
「リタは、ペット飼ってないの?」
「いやー、飼ってはいるんだけど。親に連れて行くなって言われて、連れて来れなかったんだよ」
「わたしも、飼ってます。ペット、アマツバメだけど・・・・・・・・・」
「バーレット。あ、アマツバメって何?」
「ツバメより少し大きなツバメだよ・・・。マリーは、あまり見たことがないですか?これです」
ツバメより、少し大きなツバメって面白い紹介の仕方。でも、本当にその通りだ。
「へー、始めて見たよ。その子の名前は?」
リタも始めて見たんだ・・・・・。バーレットってあんまり自分のこと言いそうにないしなぁ。
でも私は、まだあって少ししかたってないけど。
「スペッチェっていいます」
「スペッチェか、可愛いね」
「マリー、ありがとう・・・・」
にこっ笑ったバーレットも可愛い!
「あっ、そうだ!マリーはさっき何してたの?」
「そうだった!ハニーさんに、校則の紙、読んでおいてっていわれてるんだった」
ラシエルにいわれて思い出した。途中から、みんなでペットの話して盛り上がっていたから、
すっかり忘れてた。
「校則の紙!私にも読ませてー」
「うん、いいよ」
あれっ、ラシエルは、校則とか読んだことあるよね・・・・。
さっ、私も読まなきゃ。校則って十三個もあるんだよね。よし、頑張って読みますか!
一 二十一時以降は寮から出てはいけない。二十二時には、消灯すること。
二 夜中に魔法を使ってはならない。
三 七時には、起床すること。
四 皆で朝の体操をすること。
五 体操が終わり次第、寮長に健康報告をすること。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
十三 食料庫を動物にあさらしてはいけない。
ふぅ~やっと終わった。
「どうだった?ラシエル」
シーン?あれ、すっごく静かじゃない?
「ねぇ、ラシエル」
「寝てるよ、ラシエル」
「えっ、いつから?」
「校則読むっていってからすぐ、もうぐっすり」
うそ、そんな早くからもう寝てたなんて・・・・。ってか、みんなも早く言ってよ!
「ほら、私達ももう寝るか。その髪にも書いてあった通り、二十二時には、寝なきゃいけないから」
「えっ、本当だ。もう、二十一時四十五分だね。もう寝よっか」
ふぅ~やっと、一日目終了。一日がすごく長く感じたよ。
あっ、ここながベットの中にはいってきた。なんか湯たんぽみたい。あったかいなぁ。
今回も読んでくださり、ありがとうございました。
今回も、「校則」のすべてを、書くことが出来ませんでした。
すいません。もうしばらくお待ちください。
では、次回もお楽しみに!