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日本男児、異世界を征く。  作者: 益荒男中年
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動き始める。

そろそろ、話を進めたいですが、思うように


進める事が出来ません。


私の表現は、まわりくどいのかな?

         第三部


そこにあるはずの、身体が見えず地面が見える。


頭を振り、手足を動かす。立ち上がり、座って


みる。身体を動かしている感覚はある。


また、風を感じてもいる。


しかし、実体はない。


俺は、今霊魂のみの存在なのか?


思い出してみる。三途の川を渡った記憶はない。


迎えにきたご先祖様にも会っていない。


閻魔大王様に会った記憶もない。


聞いていた話とは、実際は違うものなのか。


改めて、周囲を探る。


同じような、霊魂の状態の人はいるか?


呼びかけてみる。しかし、反応はない。


風が、草原の草をくすぐる音が静かに穏やかに


聞こえてくるだけだ。


のどかだ。浮かんでいる島を除けば、心の原風


景のような景色が広がっている。


深呼吸して、考えてみる。


親兄弟、親戚、友人の顔が浮かびいたたまれな


くなってきた。会社は、上司や同僚、取引先は。


ここは、どう考えても日本ではない。地球だと


しても、未来か何か。俺がいた時代ではない。


いや、視点が違う。そもそも現世ではない。


感情がたかぶり、立ち上がった。


立ち上がったつもりか?身体が無いのだから、


今どのような状態か解らない。


しばらく、立ちすくんでいた。風が止んでい


た。何をどうすればよいか解らない。


ふと、空に浮かぶ島が目に入った。


そこの建造物には、傷みや朽ちた様子はない。


建造し、維持・管理しているからこその状態


のはず。以前、同じ時期に建てられた住宅な


のに、空き家になった方が朽ちるまではいか


ないが、汚れが目立ち色がくすんで傷みつつ


ある様子が見て取れた覚えがある。


誰かいるかも、知れないと考えるのが妥当だ。


近くにいけば、誰かと接触出来るような気が


する。攻撃的でない事を、祈るばかりではあ


るが。空に浮かぶ島に壮大な城壁や宮殿を建


造出来る存在だ。悪い結果にはならない筈。


立ちすくんでいても、仕方がない。


俺は、一歩を踏み出した。歩いている感覚は


あるし、見える風景も変わるから、歩き出し


たのだ。踏みしめるように歩みを進める。


まだ、しばらくかかりそうだ。


今度は、走り出した。走るのは、久しぶりだ。


息が切れる感覚や、疲労感はない。


汗をかいてもいないようだ。


快調なペースで走り続けた。


空に浮かぶ島は、思っていたよりも巨大だっ


たようだ。近くまで来た、と感じるまで思い


のほか時間が掛かった。


ふと、何かを感じて、動きを止めた。


島から、こちらに向けて、光り輝く何かが


飛来してくる。


迎撃ミサイルか!?いや、それにしては


ゆっくりと穏やかな動きのような・・・


プラズマ兵器?見たことはないから、よ


くはわからないが、なんとなく違う気が


する。


だが、なんであれ、ゆっくりと確実にこ


ちらに近づいてきている。


その様子を観察しながら、


俺は身構えた。







第三部お読み頂きまして、ありがとうございます。引き続き宜しくお願いします。

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