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俺はマルス。NPC。プレイヤーの彼女ができました。  作者: 雪卵
第4章 俺はマルス。NPC。プレイヤーの彼女と結婚します!
27/31

23話 ユイ、ついにリアルでも女の子になる

前回までのあらすじ


第一章


マルスはNPCで、街を守る騎士。最近、ユイというプレイヤーの可愛い彼女ができた。ある時、街に襲撃を受ける。マルスはモンスターの相手を買って出ようとするものの、ユイに逃げてと頼まれ、勢いに押されて逃げてしまう。死んだのではないか、そう思って悲嘆にくれる日々の中で、ユイの大切さを思い出す。


 しかし、ユイは生きていた。というか、プレイヤーは実はHPが0になっても死にはしなかったのだ。二人は再会を喜び合った。


第二章


 ユイ達は、被害を受けた街を復興しつつも、平穏な日々を送っていた。NPCの間で、復興のシンボルにもなるという夏祭りがあるという。そのお祭りで、プレイヤー側も何かで店を出して、NPCとプレイヤーの交流会を行うことになった。


第三章

 NPCは人間だとは認めない、と強硬に主張するプレイヤーの人たちの存在で交流会が中止になってしまう。プレイヤーとの関係が悪化しそうな中、ユイはマルスにプレイヤーが運営側の存在であること、プレイヤーの人が減ってしまうと売り上げが下がってゲームそのものの存続が危ういことを話す。

 ゲームそのものを救うために奔走していたユイだが、一条さんからのアドバイスによって気が軽くなり、出来ることをしようと思いなおす。

 その後、マルスに「無理して可愛い女の子で居なくてもいい」と言われ、ついにネカマであることをカミングアウトするのだった。

 マルスには、男であることをカミングアウトした。でも、ゲーム内で女の子として過ごすうちに、私、結野晴人の心は、どんどん女の子になっていった。

カミングアウトから2年半。高校卒業と大学進学を機に、私はついに手術に踏み切った。

「すごい、本当になくなってる……。」

「はい、そのための手術ですからね。」

 長年連れ添ってきた相棒の「棒」がなくなったことに寂しさを感じないわけでもないが、それ以上に、女の子になれた喜びが強い。

「ごめんね、晴人。あんたを女の子に産んでやれなくて。」

「母さん、いいの。現代はこうやって後から性別を変えられるんだから。むしろ、私こそ男として生きていけなくてごめん。」

「謝らなくていいの。それが晴人の選んだ道なら、応援するわ。」

「ありがとう……。」

「ところで晴人。女の子になるなら、『晴人』って名前のままじゃあれだな。解明する名前は決めているのか?」

「うん。由衣と書いて、ユイ、にするよ。」

「ユイノユイか。ちょっと滑稽だけどいいのか?」

「いいの!」

「分かった。由衣、これからも家族として、よろしくな。」


 こうして父さんと母さんに見守られながら性転換した俺は、結野由衣として大学に通うことになった。


 それから一か月がたち、入学式が行われた。

終了後サークルのビラを貰いながらふらふらしていると、見知った顔が声をかけてきた。


「由衣!本当に女になったんだな。」

「啓太。うん。女の子になったよ。」

昔からの親友でゲーム内でもパーティーメンバー、みんなご存じケイタこと横井啓太である。


「いやー、可愛いな。その青い目はカラコン?」

「うん。」

「ってかなんか目が大きくなってないか?お前二重だったっけ。整形とかした?」

「ううん。美容整形は親の許可が下りなかったから、メイクで頑張った。春休みはずっとメイクの練習してたよ。」

「そっか。可愛いのはいいがナンパとか気をつけろよ?」

「うん。マルス一筋だからね、ナンパされないように気を付けるよ。」

 啓太は以前と変わらずに接してくれる。それがどれだけ有難いか。

「まぁ、お前としてはマルスにその姿を見せたいんだよな。」

 今夜のアップデートで、ゲーム内にインターネットに接続できるようになる。つまり、ケイタにマルスの隣でビデオ通話を立ち上げてもらえば、リアル世界にいる私と通話できるということだ。

「うん。今夜はよろしくね。」

「ああ。久しぶりのお前の頼みだ。問題ないさ。」


紅蓮のたまり醤油さんレビュー本当にありがとうございます!

そして1章の時以来の日刊ランキング入り本当にうれしいです!

これからできるだけ高頻度での更新を目指して更新していきます!

とりあえず今日は2話投稿します!24話投稿は18:10頃になると思います!

マルスとユイの結婚式編、お楽しみください!

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