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俺はマルス。NPC。プレイヤーの彼女ができました。  作者: 雪卵
2章 来訪者によって動き出す世界
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11話 眼福、眼福。

 俺はマルス。最近かわいいの彼女ができた幸せ者だ。

 一度は彼女を失ったかと思ったけど、また会うことができた。

 今日、俺は仕事が休みだ。そのかわいい彼女のユイちゃんと、そのパーティーメンバーたちと会う約束をしているんだ。

「マルス、こっちこっち!」

 ユイちゃんが呼んでる。先に待っていたのはユイちゃんと、パーティーメンバーの一人、ケイタ君だ。



「ごめんユイちゃん、待たせちゃった」

「いいのいいの。私も来たばっかりだし。それに、待ちたい人がいるって幸せだよっ!」

「ああ。それは俺も同じ思いだな。ユイが生きてて本当によかった……」

「ありがとう、マルス」

「そうだ、ユイ、今日俺らのパーティーの他にもう一人来るって言ったっけ?」

「えっと、一条さん呼ぶんだっけ」

「うん。この世界のプレイヤーネームは「リズ」だってさ」

「了解―」

「プレイヤーネームって、愛称みたいなものなのか?」

「うーん、そう言っちゃえばそうなのかなー?」

「こんにちはですのー!」

「お、愛奈、来たか」

「愛奈ちゃん、おはよう!この前は本当にありがとうね!」

「こちらこそいい経験だったのー!あ、そちらの騎士さんがマルスさんなのー?」

「はい、ユイさんとお付き合いさせていただいてる、騎士で冒険者のマルスです。よろしくお願いします」

「そんなにかしこまらなくていいですのー!」

「いやいや、愛奈さんはヘビーグラウンドドラゴン戦でも一番活躍されてたと聞きますよ!本当にありがとうございました」

「そんな、感謝されるととむず痒いですのー!」


 そんな中、ある人がやってきた。ちょっと目つきが鋭い感じだけど、すらっと背が高い美人のお姉さん、といった感じの雰囲気の人だ。


「こ、こんにちは。リズです。よろしくお願いします。あの、結野君は来てる?」


 ケイタ君が、ユイちゃんのことを指で差した。


「あ、いち……リズさん。よろしくね!」

「かわいい……。じゃなくて、女の子だったんですね……」

「えっと、じゃあ恋人っていうのは……」

「こちら、私の彼氏のマルス!騎士をやってるんだけど、かっこいいでしょ!」

「え、えっと。ユイさんとお付き合いさせていただいてるマルスです。よろしくお願いします」

「ど、どうも……」

 あれ、なんか、リズさんに睨まれてる気がするんだけど……。

「リ、リズさん?マルスを睨まないで……」

「ごめんごめん、ユイ……ちゃん!今日からよろしくね!」


 そう言って、ユイちゃんに抱きついた。

「ええっ?リズさん?も、もう……」


 ああ、なんか微笑ましいというか……。「いい」ものを見た気がする。


「マルスさん、にやにやしてません?」

「ケイタ君、これはなかなかいい光景だと思わないかい?」

「そんなこと言ってないで、助けてよー、マルス!」

「いやー、確かに眼福ですよ、マルスさん。ちょっとスクショ撮っとこうかな」

「ケイタまでそんなこと言ってー!じゃ、じゃあ愛奈ちゃん助けて!」

「愛奈もまぜるですのー!」

「うわぁあ!?」


 遅れてやってきたユウさんとPumaさんに仲介されるまで、この眼福な揉みあいは続いた。

 ごめんなさい、ここでストックが切れたのでしばらく救済します。続きの展開は考えてあるからあとは書くだけなんだけど。

 ここまで読んでいただきありがとうございました!

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