トコロテン方式で書いてます
自己紹介でも書いているのですが、どうやら私には、緻密な小説作成というものができないようです。
小説を書く前に、計画書やプロットなどを考えてみたのですが、話を考えようにも、頭の中にかんぬきがおろされているようで、話を先に進ませることができませんでした。
しかたがないので、途中まで出来上がっているようないないようなモヤモヤしたものを文章として書いてみると、モヤモヤの中に手を突っ込んで糸を引き出しているみたいに、話が不完全でも出来上がって出てくるのです。それをまず六百字ぐらいまで書いて、一晩寝かしてから続きを書くと、いつの間にか千五百字前後の話になっています。
自己の文字数の限度がだいたい千五百字ぐらいまでなので、そのくらいで、ちゃっちゃっと投稿してしまいます。後で知ったのですが、なろうの読者は、大量の文字数がないと満足できないようで、私みたいなライトな書き手だと物足りなく思うそうです。
投稿した後に一週間ぐらいたつと、頭の中に軽く練ったホットケーキのような液体みたいな小説以前の物が自動的に出来上がっているので、あんまり乗り気ではないのですが(できてるんだかできてないんだかわからないような物ですから)、試しに書いてみると、前出のようになんとかなってしまう。
これを繰り返して小説を書いていました。ただこれだと、計画表がないのですから、前に「エタナールしそう」で語ったように、エタナールする恐怖と常に隣り合わせになります。それで、本当の完結が来る前に終わらせてしまった小説もあります。
本来ならきっちり計画を立てて作れば、エタナールの不安に襲われなくて済むはずですが、このやり方では無理でしょう。『鉄道模型レイアウト趣味に令嬢を誘ってみたら』で、きっちり計画を立てて書きました。あきらかにそちらの方が楽でした。ただ、最初から最後まできっちり考えるのが大変でした。それに、書いていてアドリブを入れると楽しいですが、決めてしまうとその楽しみがなくなってしまいます。
アドリブを取るか、完成度を取るか、悩みます。結局今は、アドリブの楽しさの方を選んでしまいました。本当にエタナールが起きて困るか、つじつまが合わなくなってどうしようもなくなったり、伏線回収に困るようになったら、きっちり計画を練って書くようになると思います。それまでは試行錯誤の時間を積み重ねることになるでしょう。
他の人は、どういう書き方をしているのか知りたいです。果たして私のトコロテン方式で書いている人はいるんでしょうか? いたとしたら、多数派なのか少数派なのか。おそらく少数派だと思います。