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駄作が書籍化作品を超えるXデイ

 僕がネットで小説を書く意味は何だろう? 暇だからとか腕試しとかそういうの? 違うかも知れない。だって、そういうのには興味はない。あるとするならば、ただの革命分子なのかも知れない。一応、僕の作品は評価されていない。ポイントが0。まぁ、全体的に僕のは駄作を投稿してるってこと。大丈夫、自暴自棄にはなっていない。Xデイが見たくて書いている。とりあえず、僕の個人的な考えだと、これは自分に合ってないなと感じたら距離を置くこと。どういう意味か? それは小説に限ったことではない。つまり、努力の方向性を見直すこと。夢を夢で終わらせたくなければ、ね。手放すのは怖いと思う。マイナスになるから。でもさ、今はしんどくないかな? そういう時は不安で仕方ないだろう。だから距離を置くこと。冷静に自分を見る。これが出来たら一人前だ。

「おい、一人でブツブツ言うな」と、僕の上司は当たり前に僕を注意した。

「スイマセン、気をつけます」と僕は軽く言って、腹のなかで上司の悪口を言う。

「とりあえず、お前はもう会社に来なくて良いから」

「え、どうしてですか?」

 僕は冷や汗が出た。冗談のつもりか? 上司は笑みを浮かべている。

「これは、会社の命令だ。わかったら私物を持って帰ってくれ」

 僕はXデイを夢見ていた。自分の努力が報われる未来を。それが遠のく、いや待てよ? 僕は自由になったのだ。つまりはこれがXデイの準備だ。いざ自分がこのような状況に立たされようとはね。驚いたを通り越して、もはや勝利目前の主人公だ。僕がその日の晩にネットに投稿した小説の感想欄はこうだ。

 頑張って下さい、Xデイ、来ると良いですね、だった。

 なんだか、友だちに裏切られた気分になった。僕は友だちが居ないのにね。

 もう少しだけ、夢見るか。

 僕の僕による僕のためのXデイを。

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