江梨
山下江梨は、大学を卒業し、大手グループ会社の社長秘書に採用された。
彼女は、将来の伴侶となろうとする人物、社長に対面する日がやってのだ。
その日は、受付カウンターに「今年入社しました山下江梨です」というと人事化に電話を入れ社長秘書室に案内される。
中に入ると、室長に挨拶をしたら、「初々しいね」といわれ「ハイ」と答えると、社長室に案内する。
社長は、大の女ぎらいで男好きというわけではなかった。
顔は風間杜夫風の男性であった。
社長は、江梨をみると、「君、名前は」といい江梨は、「ハイ、山下江梨です」と答え、室長が、「社長から名前を聞かれるのは珍しいですネ」というと社長は、「そうかな」といって座った。
そして社長は室長に「じゃ、よろしく頼む、室長に教えてもらうといい」といって自分から、アプローチをかける長、北条明である。
北条は、北条グループの総帥で、父親は、ニースで、隠居ぐらしをしていて、会社の決定権は、彼の手ににぎられている。
山下江梨と室長(江口)は、びっくりしていた。
「明日は台風かな」というと他の女性スタッフが、室長に聞くと「社長が、初めて女性に名前を聞いた」といったのだ。
山下江梨は、指定された机にすわると「お年は」「二十二才です」と答え、スタッフらは、「初々しいわね」といわれてちゃかされる。
社長が、室長を呼び、「山下江梨のこと調べてほしいんだ」といわれて又びっくりしていると社長は、「内密に」とするようにつけ加えられた。江梨の仕事は、「スケジュール調整と来客リストを作ることを初仕事で加えらえれた。
その日の仕事を終え、他の三人が、「合コンのメンバー足りないから、どう」といわれ江梨は、「私、ついていきます」といって他の三人のメンバーと合コンに初参加し、相手はクリエイターの集団であったので、楽しくすごしたあと、江梨に、クリエイターの一人が、交際をすすめると「私、まだだめなんです」といってことわる。
それをみた三人のスタッフは、「おしいわね」といわれつつかれた。
彼女は、アパートに帰ると実家から留守電が入ってる。
彼女が、留守電を取るとメッセージがのっていた。
実母からのメッセージで、「ちゃんと食事していますか」と入っていた。
彼女は、安売りしないたちで、高望みもしないタイプだった。
翌朝、会社に出勤するとデスクの上におちゃめな名刺が有り、北条明からの携帯TELで番号である。
彼女は、さっとポケットにしまいこむ江梨であった。
彼女は、仕事を始めて初歩的ドジのやりぱなしの一日だった。
その日仕事を終えると電車で移動中に名刺をみて「北条明ってだれかしら」と思ってだれかのいたずらかもしれないと思った。
それからの江梨は、室長にしかられぱなしの彼女である。
たいくつしのぎに北条明(社長)の携帯TELに電話を入れると「江梨くん」と社長がいい、江梨は、「ハイ」と答え、「北条明です。どこかであいませんか裏玄関に車をつけておきます」というと江梨は「けっこうです。私、あなたがだれだか知りません」というと社長は、「ぼくは知っている」といわれペースにのまれる。
北条明(社長)は、「初めて女性をさそった日」といって笑っている。
彼は室長に、「定時で帰るから、約束ができたから」というと、室長は、「社長、とうと女性と付き合えるようになったですネ相手は、どこのお嬢様ですか」というと社長は、「内緒」といって煙をまいている。
彼は、裏玄関で、江梨をみかけると車に呼びとめ車にのせた。
彼女は、びっくりして「社、社長ですか、北条明って」というと社長は、「そうだ、北条明だ、ばけものでもあったようにいう」といって車は、横浜に向かった、横浜ベイブリッジの展望ラウンジにいって車は船着き場に向った。
ふかわ丸にのりこむとだれ一人のっていないので社長に聞いた。「だれものっていないけど」、というと彼は、「君の為に貸切にした」といい、江梨は、「本当ですか、うれしい」といっているとテーブルの上に予約席とされ、一輪のバラが飾られていた。
それから二人は食事をし、江梨は、彼に「こんどは、私がおごります」というと北条明は、「あーあー楽しみにします」といって笑って答えた。
社長車に女性をのせたのは、会長である母親だけだったが、初めて女性を車にのせた。
その日、アパートに送り届けると、江梨はほっぺをつねってみて痛かったので、本当だったと思って夢ごこちの江梨だった。
翌朝、寝坊して、仕事にやって来た江梨である。
社長は、社長で、携帯にこっそり撮った江梨の写真をみてニコニコしている。
それを見た室長は社長が幸せそうな様子をみるのはひさしぶりである。
江梨は、スタッフから初歩的ミスをして、しかられる毎日であった。
江梨の元に社長からのメールが届き「水曜日、空けてくれないか」と発信されたので、「わかりました」と返信をかえす江梨である。
江梨は、社長はお遊びのつもりで付き合ってくれているんだと思う。
社長は、本気で付きあいしたいと思っている。室長が、社長室に入り、「山下江梨の素性を調べました、うちの配下のサンシャイン商事の社長の娘でして、相当やり手の社長ですそれと近所の評判は、気立てのいい女性です」と伝えた。
それを聞いた所長は、ますますほれこんでいる。
約束の水曜日になると、浅草のもんじゃ焼に連れて行くと所長は、「初、彼氏の食事だ、めずらしい」といって江梨にもんじゃ焼を作らせて食事する社長である。
江梨は、「ここの食事代は、私が払いますから」といって払っていた。
翌日、いつものように仕事にはげんでいると室長に呼ばれ、「社長のスケジュールは、」といわれ、江梨は答えた彼女だった。
江梨はこう答えてきた「ハイ、横浜工場に視察され、そのあと横浜中華街でお食事されて、直帰されます」と答えた。
それを聞いた室長は、「新人にしては、まずまずだ」とほめられる。
その日もメールが入っていないかとそうーとながめる彼女である。
その日は、メールが送信され、「元気で、がんばっているようだ」と送られ、社長の優しさにしみる彼女である。
社長の人柄にひかれるけれど、お遊びだと思う。
それからしばらくして仕事になれる頃、社長が、江梨にメールを送信してきた「今日は空いていますか」とされ、彼女は、「ハイ」と返信したらしい。
社長がはりきって仕事をしている姿を見た室長は、「先代社長がお喜びになります」といったら、「今日の会長は」と聞く社長に「いま、いらしゃいます」と室長から聞くと電話をし、「会長、いやお母様、ぼくは、初めて女性にひかれました」と告げると会長(母)は、「台風がくるかもしれませんわ」と会長は社長をひやかす。
社長は、仕事を定時で済ませ、裏玄関にまっていた。
江梨は、あわてて乗りこみ「だれもみつかっていません」といって秘密のデートを週に一日か二日くりかえしている。
彼女は、社長の手が手を握ったので、彼女は、いつでもいい、私を好きして下さい」と思うが、社長はまじめにデートをする男性である。たぶん社長は、普通の男性のように手が早いと思っていたが、社長は紳士なんだなと思っている。
社長は、自分が女性とおうせをしたことがないことを知られずにいた。
彼女が、ひさしぶり実家からの留守電が入り、聞くと父からであった「グループの社長がお付き合いをしたいと電話があったので、よろしくおねがいします」といっておく父親である。
翌朝、出勤すると何もなかったかのように仕事にはげんでいた。
室長からは、初歩ミスをしてしかられる毎日である。
そんな江梨を遠くからみつめているのが社長であった。
そうして二人は付き合いをして一年になり、一人前のOLになった彼女を連れて北条家をたず、アプローチから噴水が有り50m先に邸宅があった。
彼女と邸内に入ると、広い玄関を通り、応接室に通され、彼女のしぐさやふんいきが「私達の世界になじめる人」と思い、直感で思っている姉は、「弟をよろしく頼みます」といっていると母親がきて、彼女の様子をみて、この女性はこの世界になじめる女性であることを直感する彼女は、きげにょく、「ボルト産のあなたの生誕日のワインあけましょう」といって執事にワインセラーから持ってこらせる。
それを執事がつぎわけ、江梨にわたした。
母親は、「みんなでお祝いしましょう」といって乾杯をした。
江梨は、夢ごこちですごしてしまう。
そんな彼女を運転手が、アパートに送り届けた。
江梨は、アパートに戻ると我に帰り、「ハイ」なんていったんだろうと思う。
それからしばらくして社長からメールが送信され、「今晩、空けてほしい」というメールが送られる。
その日の江梨は、雑務におわれていたが、充実な一日だった。
彼女は、仕事を終えると車にのりこみ、車は都内の遊園地に向った。
社長は江梨に「今日は君の誕生日だから、遊園地を貸し切っていた」というと江梨は、「本当ですか」といっていると彼の合図でライトアップされ、遊園地の観覧車にのり、そこで、社長は、彼女に「指輪を送るよ」といってバラの花束とダイヤの指輪を送った。
彼女に社長は、「ぼくと本気で結婚してくれないだろうか」というと江梨は、「社長、お遊びは」というと社長は「本気だ」といわれてはじらい観覧車の頂上のところでうなづいく。
彼女は、社長が遊びでなく、本気で付きあってくれて本気で結婚を申しこんでいると思い、涙が、ぽろぽろと流れ、社長は、ハンカチを渡した。
彼は、そこで初めて江梨にキッスをする。
初体験の緊張のあまり社長はふるえていた。
そのあと抱きしめあい、外は、ダイヤモンドがちりばめたような風景である。
観覧車が止まると二人は何もなかったようにふるまう二人だった。
その後、回転木馬にのったりして二人きりの遊園地である。
そんな楽しい日々がすぎ、しばらくして社長は、江梨の家をたずね、「社、社長、こんなむさぐるしい所に」と彼女の父がいうと社長は、「実は、江、江梨さんと結婚させて下さい」といい、社、社長冗談はよして下さい」というと社長は、「本気だ」というと「なにもとりえのない娘ですが、よろしくお願いします」といった。
そのあと江梨の父は、「家庭料理をふるまい、「こんな物でよろしいですか」というと社長は、「いろいろな料理の中でもおいしいと思います」という彼である
彼は、飾らない所にひかれた。
江梨は、社長に、「そまつな物ですが、よろしいですか」というと社長は、「料理は、いろいろと食べたけど、おいしいと思ったよ」とほめる。そんな彼をみて、「この人と結婚していいな」と思っていた。
そして二人は、会長の元にいき、「彼女の父上が賛成してくれました」と告げると会長は、「くる時はきたわね、私は、おまえが、選んだ女性だから反対しない」といって祝福をしていたが、会長は、「他にもいいお嬢様がいっぱいいらしたのよ」とつぶやく。
彼女と彼が邸宅の外に出ると執事達がやって来て、「おめでとうございます」といわれ、社長は、「どこでばれたんだ」というと「みんなわかっておりました。ぼっちゃまが初めて女性を連れてみえたのが、やはり彼女が、奥様になると直感してました」と答える。
そんな二人は、身分違いの恋だけど、二人の愛は、普通の男女の付きあいである
そうしているうちに、江梨は、社長にすすめられ、会社を円満退社をした。
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