表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

拳対拳、たまに剣

作者: あんこロ。

 オレはお嬢様に戦いを挑んだ。

 お嬢様は自分より強いやつが好きらしいからな。

 だから、オレは絶対に勝って交際する!

 いや、してみせる!!


「いくぞ、お嬢様!」

「来てごらんなさい、下民くん!」


 お嬢様の能力は割れている。

 それは【動作予測】だ。

 簡単に言えば、すべてのモノの動きがわかるだけ(・・)の能力だ。

 だがお嬢様の剣術を加味すれば、不可避の剣となる。

 剣といえば間合いを詰めて戦うのがセオリーだが、【動作予測】のせいでそうもいかない。

 でも男なら、男だったら拳で勝負だ!!

 オレの能力は相性がいいからな。

 タネが割れる前に勝ってみせる!

 

「ふっ!」


 オレは右拳を放つために、間合いを詰める。

 女の子を殴るのは少し抵抗があるけれど、これは試合だ。

 そして、【能力発動】!

 お嬢様がファイティグポーズをとり、こちらに近づいてくる。


「なんですの……? 身体が勝手に……!」

「【解除】!」

「かはっ!」


 オレの右拳がお嬢様のボディにクリーンヒット。

 たまらず刀を床に投げ捨て、お嬢様はうずくまる。


「な、何なんですの……」

「オレと付き合ってください!」

「ま、まだですわ! 【動作予測】!!」

「まだやる気ですか?」

「ええ、まだ血を吐いてすらいませんもの」


 なかなかわかってるじゃないか。

 だが、お嬢様の能力じゃあ、オレには絶対に勝てない!!

 オレの能力は『自己強化系能力』には無敗なんだ!


「どうやら、拳で戦った方がよさそうですわね」

「……そうこなくちゃ!」

「いきますわ!」


 お嬢様は右拳を当てにくる。

 オレはそれを躱そうとするも、お嬢様の拳が頬をかすめる。

 どうやらこっちもイケるようだ。


「やるね!」

「謙遜はよしてくださいまし!」


 やれやれ、こうなったら能力を発動させるか。

 相手にも同じことが起こるから嫌なんだけどなー。


「能力を使ってくださいまし! 叩き潰してあげますわ!」


 お嬢様は左拳を繰り出す。

 その拳は無事みぞおちに当たった。

 どうやら出し惜しみしている余裕はないようだ。

 

「【リバース】!」

「何ですの!?」


 これですべてが逆転する。

 さて、混乱してるうちに勝負を決めよう。

 オレはお嬢様の顔面に右ストレートを決めると考える(・・・)

 すると、お嬢様は右ストレートを顔面に向かって打ってくるので、おれは屈んで避ける。


「【リバース】って何ですの~!?」


 あっ、しまった。

 リバースについて考えてしまった(・・・・・・・)

 これでタネが割れる。


 【リバース】!

 それは思考や動きをオレと逆転させる!

 つまり、相手の考えていることが筒抜けになるのだ。

 だからこそ、相手が引っかかることもある。


「仕方ない! こうなったら……【リバース】!」

「もう何をしても無駄ですわ! 右に打ってくるなら……躱わすだけ!」


 そう言うが、避けようとしたのはオレの方だった。


「えっ……? あっ!」


 お嬢様とオレの動きを【リバース】した!

 これで、相手の動きを予測することは不可能!


「親切ですのね! 思考が筒抜けなんですのよ? それは余裕かしら?」

「オレはフェアなプレーをしたいだけだ」

「なら、刀を使いますわ」

「好きにしろ」


 お嬢様はこう考えている。

 『思考を入れ替えているのなら、【動作予測】は意味がない』と。

 そういうやつはやりやすい。

 オレは刀の軌道を想像する。

 といっても、オレは剣術のエキスパートってわけではない。

 だが考えてみる。

 そうだな……。居合でとどめを刺してやるか。


「居合ですのね」

「ああ。【動作予測】がないなら、それしかないだろう」

「でも、下民くんが居合をしなくちゃ意味が……」

「やってやるよ。好きなやつに斬られるなら本望だ」


 お嬢様の顔つきが変わる。

 

「いくぞ!」


 よし、突っ込んできたところをぶった斬ってやる!!

 オレの身体は勝手にお嬢様に向かって走り出す。

 喰らえ!! 

 オレは刀を抜く。


 からの……


「【リバース】!」

「あなた、馬鹿です……わ!? 刀が止まった……?」

「うおおおおらぁぁぁ!!」

「ひっ!?」


 右拳を腹の位置で寸止めする。

 すると、お嬢様は疲れたのか、それとも負けを認めたのか、降参した。


「まいりましたわ……」

「よしっ!」

「最後のは何だったのですの?」

「お嬢様は向かってくることを考え、行動に移した。オレは逆に刀を素早く抜くことを行動に移した。それを【リバース】させた!」

「要するに、刀を抜くイメージをしてなかったわたくしが悪かったんですわね」

「いやいや、そんなことされてたらマジで死んでたから」

「ふっ……わかりましたわ。お付き合いしましょう」

「ああ!」


 こうしてオレとお嬢様の交際が始まる。

 だが、トレーニングばかりに付き合わされ、恋人らしいことが出来ずに悩むことになるだが、それはまた別のお話。

読んでいただきありがとうございました。

能力バトルものを書きたくて書いてみましたが、難しいですね。

色々とおかしいところはありますが、バトル描写を優先しました。

その描写も微妙なんですがね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ