見た目っ!
そして、一番近い街のナガサトに俺はたどり着いた。
このナガサトの街は何度も買い出しにも来ていたのである程度の勝手は知っている。
「おっ、やっぱり街は賑やかだな。こんなにも人がいるのか?」
街に入り道場とは比べ物にならないほど賑やかな雰囲気に俺の足取りは軽くなった。
街の中を探索しているとひときわ大きい建物が目の前に現れる。
その建物の脇にはデカデカと文字が書かれていた。
「なになに、健闘大会、優勝賞金100万イェンか。これって俺も参加可能なのか?」
俺は足早に建物の中へと入った。
「どなたでも参加は可能です。但し、どんな怪我を追っても自己責任となります。」
健闘大会の受付に尋ねたらそのように返答があった。
「あっ、でも参加料金がかかるんじゃ…」
「その点は大丈夫です。この大会は、観戦料金や施設内での飲食料金などで十分に利益が出ますので、参加料金は頂きません。」
受付の女の子は、分かりやすく説明をしてくれた。
「ただ、装備品は必要かと。」
「装備品?」
「はい。この大会は様々な方が参加されます。戦士なら重厚な鎧や盾、それに斧や長剣。魔法が得意な方なら、媒介になる杖。それらは各自の用意となります。支給してあるのは、ただの木剣位です。見たところ十分な装備も無さそうですけど…」
確かに、俺はもともと道場では武器を使用したことがない。道場にも武器や防具はおいていなかった。
今の俺は薄汚れた麻の服を着ているだけだ。だが、賞金は魅力的だ。どれくらいの価値かは分からないが、あるに越したことはないだろう。
道場では、食材は時給自足だったしな。
森に現れる猪や熊を狩ったり、森に自生している草やキノコを食べていた。
さすがに調理道具は町から買ってきたらしいが、それにしたって俺は金額を知らなかった。
買い物などはすべて妹のクイが行ってくれていたから、全く金の価値が分からない。
どのくらいの価値の賞金かは分からないが、あるに越したことはない。賞金を貰えたら嬉しいが、そんなに上手くは行かないだろう。何せ、俺は一回も勝てたことがない。
「じゃあ、それを頼む。」
「私が言うのもなんですが、こんな木剣では、あっという間に負けますよ。殺されはしないにしても腕の1本や2本切り落とされてしまいますよ。」
そうか、殺されはしないんだな。それなら安全だ。何せ、あのジジイの修行と来たら、何度死にかけた事か…。
駄目だ、思い出しただけでもイライラしてきた。
「わ、分かりましたからそんなに怒らないでください。参加を認めますから。この参加用紙に必要事項をご記入下さい。」
どうやら、受付の女の子を怖がらせてしまったようだ。そんなにも怒気が出てしまっていたか…。気を付けないと…。
「書いたぞ。これで良いか?」
「はい。確認致します…。駄目ですよ、書き直して下さい。」
「ん?ちゃんと書いたはずだが、何が駄目なんた?」
「いや、どう見ても鯖よんでますよね。年齢。」
「いや、本当に17歳なんだが…。」
「えっ?」
「えっ?」
そんなこんなで俺は健闘大会に出場した。
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