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従魔召喚

 俺達は現在、スレイプニルが牽く馬車に乗り西に向かって進んでいる。 馬車の両隣には、俺とトラバスさんのオルトロスが並走する。


『ロンドの手前にある渓谷には、馬車で5日程で着く予定だ。 それにしても、しばらく会わないうちに3人とも素晴らしい成長を遂げたね。』


 馬車の中で、俺達はベネシャの旅で体験した出来事をトラバスさんとセレナさんに話していた。


 『アルトさんの大昔の英雄と海賊船の獲得、私も知らなかった従魔の合成に孤高の魔女か。 観光と聞いていたのに、どれも普通じゃ経験出来ないものばかりだ。 ラッキー君は更に、新たなポイントカードを見つけたようだし、コルネさんも精霊使いに成長している。 短期間で、これだけ皆んなが成長するとは想像出来なかったよ。』


 『皆さん、トラバスさんからお話しは聞いていましたが、想像以上の実力の方ばかりで、私と同じC級冒険者とは思えず驚いております。』


 セレナさんが少し緊張した口調で話す。


 『それじゃあ、私も君達と離れていた間に成長したところを見てもらおうかな。 ラッキー君、テイマーの新しいスキルを覚えたので見ていてくれ。』


 トラバスさんが両手に魔力を込めて集中すると、馬車の中で向かい合わせで座っている俺達の真ん中に、光の当たり方で色が変わるスライムが突如現れる。


 『あれっ?! このスライムってひょっとして、トラバスさんの屋敷の庭に放し飼いしていたスライムじゃあ…』


 『その通り。 今見せたスキルは、離れた場所にいる自分の従魔を一時的に呼び出す事が出来る〈従魔召喚〉だ。 私の場合、普段はアルトさんがいないから、ハウスアンデットに従魔を収納して連れ歩く事が出来ない。 そこで、このスキルを使う事で戦闘などの必要な時にだけ呼び出す事が可能となる。 場合によっては、一時的に召喚するだけではなく、完全にこちらに呼び出す事も出来るんだ。 これから仲間にする予定の大型の魔物の場合、常に連れ歩くのは大変だからね。 ラッキー君も渓谷に着くまでに、頑張って習得してくれ!』


 そう言ってトラバスさんが魔力を閉じると、スライムの姿は再びいなくなってしまう。


 『分かりました。 ご指導よろしくお願いします。』


 『ラッキー君、君はポイントカードの恩恵で無限に才能を開花する事が出来る。 ただ、それらはジョブを身につけただけでは真に強くなったとは言えない。 テイマーに関しては、私が指導してあげられる。 しかし、他のジョブを成長させていくには、君のこれからの努力にかかってくる。 ただの器用貧乏にならないよう注意してくれ。』


 『はい、ありがとうございます。 才能を無駄にしないよう励んでいきます!』


 こうして、俺は移動の道中、新たなスキル獲得に向けて取り組み始めた。


 

 

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