表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/123

スライム討伐

 俺はメリーさんに紹介してもらった宿のベッドに横になり考え事をしていた。


 あわよくばピア達に合流してパーティに入れてもらおうと思っていたけど新しい仲間を加えて順調に依頼をこなしているみたいだな…いつまでもアイツらがウィンに戻ってくるのを待ってないでギルドの紹介で仲間を見つけてもらおうかな。 その日はなかなか寝付けなかったけど依頼をもらわないと次の日の宿代も払えなくなる為、目が覚めると早朝から冒険者ギルドに行く事にした。


 『あら、ラッキー君随分と早いねー。 早速だけど何か依頼に挑戦してみる?』


 『メリーさん、おはようございます。 依頼ですがスライムの討伐をやってみたいと思います。 それと昨日の仲間の紹介もお願いしたいです。』


 『オッケー、スライムは街を出て少し東に行ったところに街のゴミ捨て場があるんだけど定期的にゴミを漁りに湧いてくるのを適度に倒して欲しいの。 全部倒してしまうとゴミを食べてくれるスライムがいなくなるし、増えすぎると餌を求めて街を襲いにくるから丁度いい具合に増えすぎないようギルドが管理しているのよ。 倒したスライムは核となっている魔石があるから忘れずに持ち帰れば報酬が支払われるわ。 くれぐれも弱いからといって倒し過ぎないでね。 人気の無い依頼をしてもらえると助かるよ。』


 『分かりました。ありがとうございます。』


 『じゃあ頑張ってきてね。 それと気になる子が一人いたのでギルドに来たらあなたの事を話してみるね。』


 俺はホルンを連れて街の東にあるゴミ捨て場に向かった。 なるほど、他に依頼を受けている人がいないのは強烈なゴミの異臭が酷いからだろうか。 山積みになったゴミの周りには探さなくてもわかる数のスライムがうじゃうじゃいた。


 『これだけいっぱいいれば二十匹くらい倒しても大丈夫そうかな。 ホルン、十匹ずつどちらが先に倒せるか勝負だ!』 『ウォン!』


 ホルンも嬉しそうに返事をするが匂いが辛そうだ。


『誰も見てないようだから新しい〈スキル〉を試してみるぜ! くらえ〈連続斬り〉』


 〈隠蔽〉スキルで隠していた〈戦士〉のスキルを発動させると一度に二匹のスライムが簡単に倒れていく。 このペースなら俺の圧勝かなと八匹目のスライムを倒したタイミングでホルンを見ると、既に十個の魔石が転がっているではないですか…ホルンさん、流石です。


 あまり長く滞在していると自分達まで臭くなりそうなのでスライムの魔石を集めると早々にギルドに戻る事にした。 ギルドに戻りカウンターに行こうとすると、メリーさんが鼻を摘んでジェスチャーでギルドの端っこにある魔道具のところに行くよう合図してくる。 言われるがまま魔道具に近づくと自動的に〈クリーン〉の魔法が発動して俺とホルンの匂いが一瞬で気にならなくなった。 ちなみに〈クリーン〉は匂いを消すだけでなく服の汚れや食中毒の原因になる菌なども消滅してくれる効果もあるらしい。


 『もーっ、食事どきの時間にあの匂いでギルドに入ってきてたら他の冒険者にボコボコにされるところよ。 まぁ、私も説明するのを忘れていたんだけど、今度から汚れが酷い時はあの魔道具を利用してね。』


 『すいませんでした。 それとスライムの魔石とウィンに来る途中でホーンラビットを倒した時の素材を持ってきたので買取をお願いできますか?』


 『どれどれ、二十匹も倒せたんだ! まぁ、ワイルドウルフを従魔にしてるんだから余裕だよね。 ホーンラビットと合わせて銀貨三枚と銅貨五枚です。 銅貨の分だけど登録料の支払いとしてギルドがもらいますね。』


 銅貨は十枚で銀貨一枚と同じ価値があり、銀貨十枚で金貨一枚の価値がある。 今夜の宿代と食事代でほとんど無くなるな…


 『ありがとうございます。 午後も余裕があるので別の依頼も受けてみたいのですが?』


 『それなら丁度良い依頼があるので受けてもらおうかしら。 実はもうすぐあなたに紹介しようとしていた子が午後から来るので、その子と一度依頼を一緒に受けてもらおうと思って。 しばらく待っててね。』


 『分かりました。』 どんな人が来るだろう…俺はドキドキしながら待つ事にした。


この小説を読んで「続きが気になる」「面白い」と少しでも感じましたら、ブクマと↓の☆☆☆☆☆から評価頂けると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ