大海原からの帰還
『もうすぐ、ベネシャの港に戻れそうね。 流石に海賊船の姿のままだと、街がパニックになるだろうから船の外観を変えてっと。』
アルトが海賊船に魔力を放つと、ハウスアンデットと同じく船の外観が変わり、ティンバ兄弟の船の大きさに変化する。
『アルトの海賊船って、あまり揺れを感じなかったせいか、私も船酔いしないで過ごせたよ。』
コルネも船の揺れで、具合が悪くなる事に少し耐性が付いてきたようだ。
『なぁ、さっきの話だが、俺達まで本当に海賊船の財宝の分け前を貰ってしまっていいのか?』
『はい。 今回の漁で船を失ったままでは、二人とも生活出来なくなってしまいますよね。 この金貨の入った袋分と、魚群探知の水晶を渡しますので新しい船の購入に役立ててください。』
『ラッキー、アルト、コルネ…お前達、本当にありがとう! この恩は絶対に忘れねー。 俺達、兄弟で力になれる事があれば、いつでも声をかけてくれ! それと、帰りの航海で魚群探知の水晶を使って、引き揚げたレインボーフィッシュは港に到着次第、あの飲食店で色んなバリエーションで料理してもらうから、楽しみにしてくれ!』
こうして、日帰り漁の予定は二日遅れの帰還となったが、無事に港に戻る事ができた。
『くーっ、この揚げたてのレインボーフィッシュの天ぷら、最高過ぎでしょっ!』
『普通に塩焼きにした奴も、ほっぺが落ちそうになるわ!』
『どれもこれも、美味すぎて病み付きになるぜ! また、不漁になっても次はティンバさん達に頼めば、水晶の力でいつでも手に入るから安心だしね。』
『どうやら皆んな、満足してくれたみたいだな。 コルネの言う通り、食べたくなったら、いつでも俺達兄弟を頼ってくれ!!』
この日は夜遅くまで、レインボーフィッシュの料理を堪能させてもらい、久しぶりの宿で俺達は爆睡する。
『さて、今日は街の観光を楽しむよ。 ラッキーには自分のリュートを購入して、〈吟遊詩人〉のジョブの獲得もしないといけないし、あとは皆んなの装備も今までの戦いで酷使してきたから、新しいものも揃えておきましょう!』
『確かにな。 俺も武器は最高の魔剣が手に入ったけど、レザーアーマーはボロボロなのが気になってたんだ。 今度は思い切ってプレートアーマーを選んでみようかな。』
アルトとコルネは二人だけで、買いたい物があるらしく、夕方まで別行動する事になった。 リュートとプレートアーマーを購入すると、荷物を宿に預け、適当に買い食いした物をホルンとフラットと満喫したり、広場でリュートの練習をしていると周りから拍手される。 少しずつだが、演奏も上達してきたみたいで嬉しくなるぜ。 宿に戻ると、アルト達は既に戻ってきていて、二人とも俺に会うなり目を輝かせて俺に言う。
『ラッキー、明日はビーチに行くよ!!』
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