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幻の魚を求めて

 『ふぅ、お腹いっぱいで、しばらく動けそうにない…』


 『ラッキー、いくら美味しいからといって海鮮盛りやら焼き魚だったりを普段の五倍も食べ続けてたらお腹を壊しちゃうよ…』


 テーブル席から動けずにいると、店の男の子が話しかけてくる。


 『ウチの料理をいっぱい食べてくれてありがとう! でも本当は一番人気の魚を食べさせてあげたかったんだけど、最近は不漁で取れていないんだ…』


 『何、その魚って? さっきの料理でも充分満足していたのに、すっごく気になるんだけど!』


 『レインボーフィッシュの異名を持つ魚で、全身の鱗は光を浴びると虹色に光り、身は脂が乗ってて、七色の異名は見た目だけでなく、調理の仕方次第で、いろんな味に変化する幻の魚なんだ。』


 『そんな話を聞いちゃったら、是非とも食べてみないと後悔しちゃうわ。 どうやったら、その魚は手に入るの?』


 『なんだい、嬢ちゃん達。 レインボーフィッシュを食べてみたいのか?』


 俺達が幻の魚の話題をしていると、後ろの席で食事をしていた男達が話しかけてくる。


 『はい。 先程、ベネシャに観光で来たばかりなんですが、こんな情報を聞いたらじっとしてられません!』


 『私も是非とも食べてみたいです。』


 『気に入ったぜ、嬢ちゃん達。 俺は漁師のティンバ、隣りは弟のラッカスだ。 実は明日、沖まで進んで漁に行くんだが、ちょうどレインボーフィッシュを狙うつもりでいたんだ。 本気で食べてみたいなら、一緒に船に乗ってみないか?』


 『私達、漁の経験なんて一度も無いけど邪魔になりませんか?』


 『大丈夫、船の操作を俺達兄弟が担当するから、三人には魚の網を揚げる作業を手伝ってくれれば助かる。 人手が欲しかったので協力してくれるか?』


 『二人とも、どうする?』


 アルトとコルネはOKサインを返してくる。


 『分かりました。 役に立てるか分かりませんが、是非、連れて行ってください!』


 こうして、俺達は自己紹介を済ませると、急遽ティンバさん達の船に乗り、幻の魚であるレインボーフィッシュを求めて漁に同行する事となった。 この日は街の宿に泊まり、翌朝日が昇る前の暗い時間に待ち合わせ場所の船着き場に向かう。 今回はホルンとフラットもハウスアンデットの中から出し、合流している。


 『おはよう! きちんと約束の時間に間に合ったようだな…って、おい! まさか、フレイムウルフとアイスウルフだと! ひょっとしてラッキー達の従魔なのか?』


 『はい。 昨日はお店の中には連れて行けないと思い、待機させていました。』


 『まさか、凄腕の冒険者達だったとは驚いたぜ。 じゃあ、早速船を出すから皆んな、乗ってくれ。』


 荷物を忘れないよう準備し、俺達は船に乗り込む。


 『全員、乗ったな! 出発するぞー!』


 『おーーっ!!』


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