ベネシャ到着
『皆さん、お疲れ様でした。 目的であるベネシャに到着いたしました。』
チューバさんに声をかけられ、馬車の外を見ると、海沿いの大きな街に到着した。 道中はその後も、ハープさんからはリュートの演奏練習や魔法歌の譜面の写しをもらい、リネットさんからは踊りの練習を連日学ばせてもらった。 それにより、〈吟遊詩人〉のポイントは390ポイント、〈踊り子〉のポイントは120ポイントまで貯める事ができた。
『ラッキー君、アルトさん、コルネさん。 短い間だったけれど、とても楽しい時間を過ごすことが出来たよ。 しばらくは、ベネシャの酒場を中心に活動してると思うので、機会があれば遊びに来てくれ。』
『それじゃあ、皆んな元気でね。 ラッキー君はセンスがあるから、教えた事を続けていれば必ず上達すると思うわ。 頑張ってね。』
『こちらこそ、二人からはいろんな事を学ばせていただき感謝しています。 また是非、お会いしましょう!』
ハープさんとリネットさんを見送ると、三人で先ずは街の中を探索する事にした。
『それにしても、綺麗な街よね。 小高い場所から見える海の景色なんて、恋人と訪れたらきっと最高よね!』
『ほんと、ほんと。 そういうの憧れちゃうなぁ。』
『なぁ、二人とも、腹が減ったから何か食べに行こうぜ。』
『もぅ、ラッキーはムードとか全然、気にしないんだから!』
『まぁ、それがラッキーだからね。 せっかくベネシャに来たことだし、海の幸でも食べに行こう!』
海沿いに並ぶお店を回っていると、威勢のいい声で店の男の子が声をかけてくる。
『いらっしゃい! 三人とも、観光の人達だろう? 今朝とれたばかりの活きのいい魚がいっぱいあるから、是非ウチの店で食べていってよ! お安くしておくよ!』
『炭火の良い匂いもするし、二人ともこの店にしてみない?』
『賛成!』
店の中に案内されると、たくましい身体つきをした客が多く、楽しそうにエールを飲んでいる。 席につくなり皆、メニュー表を真剣に眺める。
『どうしよう、どれも気になるメニューばかり。』
『それならウチの店で、おすすめがいくつかあるから、こちらで選んで用意しましょうか?』
『じゃあ、そうしようかな。 二人とも良いよね。』
こうして、店の男の子が選んでくれた料理を堪能した。 おすすめというだけあって、どれも最高だぜ!
この小説を読んで「続きが気になる」「面白い」と少しでも感じましたら、ブクマと↓の☆☆☆☆☆から評価頂けると嬉しいです。 いいねもよろしくお願いします。




