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ギルド主催のオークション

 『今回もアイスウルフは出現しなかったか…』


 一度目のダンジョン探索で〈氷狼石〉を獲得した俺達は依頼主であるトラバスさんの従魔である、ワイルドウルフのザックスをアイスウルフに進化させ旅の目的を無事達成する事が出来た。 その後はトラバスさんの好意で俺の従魔も進化させる為の機会を設けてくれ、二度の探索に挑むも地下五階に出現したフロアボスは氷の精フラウとトロールウォーリアーであった。


 『どちらの探索でもフロアボスを倒した宝箱の中身は素晴らしい物でしたけど残念ですね。』


 俺達は氷の精フラウからは氷耐性のアミュレット、トロールウォーリアーからはアイスレイピアを獲得していた。


 『ラッキー君、すまないが湖のほとりの村に預けた馬繋ぎ場の馬車の受け取り期限が迫っている。 次に地下五階までダンジョン探索を行うと、明日から最低でも三日はかかってしまう。 そこでだ、フロアボスから獲得したアイテムの内、どちかを冒険者ギルドで主催している明日のオークションに出品しようと思う。 そこで手に入る資金を活用してラッキー君のフラット用の氷狼石が出品されていたら購入するようにしよう。』


 ベルファスでは魔道具の他、稀にアーティファクトも見つかる為、冒険者ギルドの適正買い取り額より高額のお金を稼ぐ事が出来るよう、ギルド主催のオークションが設けているそうだ。 勿論、運営元のギルドも儲けがあるように手数料は発生する。


 『トラバスさん、俺の為にすいません。 ちょっとアルト達と相談させてください。』


 アルトとコルネにトラバスさんの提案について相談すると、二人とも俺の意見に賛同してくれる。


 『トラバスさん。 もし、そうしてもらえるのならトラバスさんが自分の為に今後も使用できるほうのアイテムを残してもらって、それは受け取ってもらいたいです。』


 『ラッキー君達はそれで良いのかい? 残すアイテムも大変貴重な物なのに私が受け取ってしまっても…』


 『元々の依頼内容はトラバスさんの従魔を進化させる事が目的であり、俺の分の氷狼石の獲得の為に時間とお金を使ってもらえているんですからこれ以上、満足しないとバチが当たります。』


 アルトとコルネも一緒に頷いてくれる。


 『わかった…君達がそう言ってくれるならアイスレイピアを手元に残して、氷耐性のアミュレットを出品しようと思う。』


 ベルファスの冒険者ギルドに戻ると早速、ダンジョンで入手した氷耐性のアミュレットを買取りではなく、明日に行われるオークションに出品させてもらえるよう受付嬢のビオラさんにお願いする。


 『オークションの手続きと出品ですね、承りました。 こちらのパンフレットに明日のオークションに関する内容が記載されていますのでご確認ください。』


 この日は宿に戻り、明日のオークションに備える。 翌日、俺達はオークション会場に足を運ぶ。 


 『出品されたアイテムの一覧を確認しようか。 氷狼石の出品があれば良いのだが…』


 『皆んな、見て。 氷狼石の出品が二つもあるよ!』


 『それは良かった。 確かに〈テイマー〉でなければあまり需要の無いアイテムではあるからね。 これなら上手く落札出来るかもしれない。 皆んな、入札に関しては私に任せてくれ!』


 こうして氷狼石の獲得に向けて、運命のオークションが始まった。

 

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