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コルネのパーティ加入

 『はぁ、はぁ、死ぬ思いをしたぜ!』


 夕方になり、氷の上を滑走し終わると俺達は湖の反対側に辿り着いた後、ハウスアンデットの中で今日は休む事にする。 ひと足先にハウスアンデットの中で過ごしていたテナーは快適そうにしている。


 『あんな思いをするんなら、俺もハウスアンデットの中で待機させて欲しかった…』


 『何言ってるのよ、ラッキー。 この地域に来なければ味わう事が出来ない貴重な体験が出来たんだから、むしろ感謝しないと。』


 アルトの発言にコルネも同意し、頷いている。


 『ラッキー君、いずれは君も空を飛ぶ大型の魔物を使役し空を飛ぶ事もなくは無いだろうから、あの程度でダウンしていてはやっていけないよ。』


 『まぁ、確かにどこかの国で有名な飛竜なんかを使役出来る日がくれば頑張るでしょうけど…』


 『竜騎士で有名な国〈ロンド〉の事だね。 あの国では〈テイマー〉こそが飛竜を使役し、竜騎士として強力な国の戦力になると重宝されているそうだよ。』


 『そんな国があるんですか? 間違っても、よその国は戦争を仕掛けようとしないでしょうね。』


 『アルトさんの言う通りだよ。 国が竜騎士を沢山率いていれば大きな抑止力となる。 逆に〈ロンド〉の王様が野心の無い事で知られているのが救いだね。』


 『そういえば、目的地の〈ベルファス〉で〈氷狼石〉を手に入れるんですよね、何処にあるんですか?』


 『ラッキー君、〈ベルファス〉には国で管理しているダンジョンがあるのだよ。 このダンジョンでは、稀にアーティファクトが見つかる事が世界的にも有名で、このような寒さで厳しい環境下であっても一攫千金を目指して訪れる冒険者が多いんだ。 我々が求めている〈氷狼石〉もそのダンジョンで見つかるらしい。』


 『あのっ、私も皆さんのパーティに加えてもらえませんか? 』


 俺達の話を聞いていたコルネが真剣な表情で話を続ける。


 『皆さんに保護して貰って、今までは生きる希望ももてなかった私の人生は劇的に変わりました。 足手纏いかもしれませんが一生懸命頑張りますので仲間にして欲しいんです。』


 『コルネさん、君にはいずれ教育の機会を与えて社会で働けるようになれるよう支援したいと私は思っていたのだが、一緒に旅をしてきて冒険者は命をいつ落とすかわからない危険な仕事だと理解したはずだ。 私の提案を受け別の選択肢を選ぶ事も出来る。 それでも本気で冒険者になりたいと願っているなら私は仲間に加えてあげようと思う。 どうする?』


 『今の私には他の選択肢を選んだ道は想像できません。 初めて信頼できる人達と出会う事ができたのだから、危険であってもずっと側でいさせて欲しいんです!』


 『ラッキー君、アルトさん、どうだろう? コルネさんの決意は堅い。 パーティに加えてあげてもいいかい?』


 『勿論です。 これからもよろしくね、コルネ!』


 『よろしく、コルネ!』


 『ありがとう、皆んな。』


 翌朝、そりをハウスアンデットに収納し、〈ベリファス〉に向かって出発する。


 『ここからは徒歩での移動になる。 天候にも左右されるだろうけど、最短で三日で〈ベリファス〉に到着出来ると想定している。』


 時折、雪が降る中、進んでいくと先導してくれているウルフ達が魔物が現れた事を吠えて警告する。 〈意識共有〉でホルンの視覚から見える様子を確認する。


 『気をつけて、複数いるみたいだ!』


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