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メロディ村再び

 『懐かしいな。 ウィンに来てから半月ちょっとになるけど、まさかすぐにメロディ村に帰る事になるとは思わなかったよ。』 


トラバスさんの馬車の中で俺は昔の出来事を思い出す。


 『なんと、ラッキーくんはこれから向かうメロディ村の出身だったのか? 』


 『はい、実家は牛の世話をしているのですが、飼い牛を襲いにきたワイルドウルフの中にホルンがいて〈テイム〉したんです。』


 『なるほど、冒険者ギルドで情報収集した通りワイルドウルフがいるんだね。 有益な情報だ。 ちなみに私のトロンは別の森で〈テイム〉したのだが、目的地とは方角が違うんだ。』


 『ほら、見えてきました。 あそこがメロディ村です。』


 『では、ラッキー君。 村に滞在許可をもらう為に村長のところに案内してくれるかな。』


 馬車は町の外で待機させ、従魔達に任せると三人で村長の家に行く。


 『誰かと思えばラッキーじゃないか! そちらの方達はどなただろう?』

 

 『はじめまして、ラッキー君と冒険者パーティを組んでいるトラバスと申します。 こちらは同じくパーティメンバーのアルトさんです。 実は私のジョブは〈テイマー〉で、この辺に生息するワイルドウルフを使役するのが目的でして、しばらく拠点としてこの村に滞在する許可をいただきたかったのですが。』


 『なるほど、ラッキーの知り合いなら問題無いでしょう。 我々としても村の家畜を襲いにくるワイルドウルフの数が少しでも減ってくれたほうが助かります。 ただ、あいにく小さな村の為、宿は存在しないのでラッキーの実家で宿泊出来るか相談してもらえますか? 村の連中には私から言っておきます。』


 『ありがとうございます。 それでは失礼します。』


 村長の家を出ると、今度は親父に皆んなの宿泊をお願いする為、俺の実家に向かう。


 『ただいま! 親父、いるかい? 会わせたい人がいるんだけど。』


 『久しぶりに帰って来たと思えば、お前は自分の用件から話し出すんだな…っと失礼。 ラッキーの父、ドランと言います。 立ち話もなんですので二人とも中に入ってください。』


 親父は俺達を中に案内する。


 『うちの牛から搾乳したミルクと加工したチーズです。 話を伺っても良いですか?』


 トラバスさんが事情を説明すると親父はしばらく宿泊させてくれる事になり、外で待たせていた従魔達も牛舎に入れてくれた。 横ではアルトがチーズに夢中になっている…


 『何から何まで良くしていただきありがとうございます。 しばらくお世話になります。』


 『私も久しぶりにコイツの顔が見れて安心しております。 ラッキー、お二人に部屋を案内したら、夕食まで牛の世話を手伝え!』


 『げーっ、マジかよ。 ようやく村に着いたばかりだぜー。』


 俺達、親子のやり取りを見てアルトとトラバスさんは笑っている。


 『良いお父さんじゃないか、ラッキー君。 ドランさん、良ければ私にも体験させてください。』


 『私も是非、お願いします。』


 『ラッキー、良い仲間をみつけたみたいだな。 それではお二人とも、お言葉に甘えてよろしくお願いします。』


 皆んなで牛の世話が終わるとこの日の夕食は俺達の冒険の話が盛り上がり皆んなで楽しい時間を過ごす。 やっぱり実家だと落ち着けるぜ。


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