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サンダードラゴンの登録

 俺はサンダードラゴンのテイムが終わると、トラバスさんの安否を確認する為、皆んなの元に戻る。 トラバスさんは外傷こそ、綺麗に回復したものの、出血量が多く、これ以上の探索は全員が危険と判断した。


 『それじゃあ、皆んな。 トラバスさんの療養の為、ウィンに一度戻るから、召喚したスレイプニルの馬車に乗ってくれ!』  


 ウィンの街に戻ると、その足でトラバスさんの館へと急ぐ。


 『皆んな、すまない…せっかく、ラッキー君がサンダードラゴンを従魔にしたというのに、しばらくは次の目的地に向かえそうにない。』


 『何を言ってるんですか! トラバスさんが、命懸けで活路を見いだしてくれたから、俺のスキルも開花出来たんです。 先ずは、しっかり身体を治してから考えましょう。』


 『ラッキー君の言う通りですよ。 私がきちんと手当てを続けますから、今は休まないといけませんよ。』


 『ありがとう皆んな。 それでは体力が戻ったら連絡する。 セレナ、すまないが頼りにしているよ。』


 トラバスさんの言葉に、セレナさんはにっこりと笑顔で答える。 トラバスさん達と一度別れた俺達は、ひとまずサンダードラゴンの従魔登録をする為、冒険者ギルドへ向かう。


 『なあ、主人よ。 こうして従魔になったのだから、我にも新たな名前をつけてくれないか?』


 サンダードラゴンとは、あの後、皆んなも和解しており普通に接している。


 『サンダードラゴンって、今まで自分の名前が無かったの?』


 『ドラゴン同士で会話をする時の言語は、人間には理解できない特殊なものだからな。 まあ、実際に聞いてもらったほうが早いだろう。 我の名前を言うぞ。』


 サンダードラゴンから発せられたドラゴンの言語は、俺達には何かの周波数のようにしか聞こえない。


 『確かに、これはわからないな。 じゃあ俺が決めていいんだね。 ジュピターというのはどうだろう?』


 『ふむ、主人が考えて決めてくれた名前だからな。 では我の事は、皆もジュピターと呼んでくれ。』


 『わかったわ。 よろしくね、ジュピター。』


 『よろしくお願いします。』


 冒険者ギルドを訪れると、いつものカウンターにメリーさんがいて、こちらに気づくと手を振ってくれる。


 『皆んな、随分と久しぶりだねー。 ラッキー達の事だから、冒険者は続けていると思っていたけど、何処かに拠点を変えてしまったのかと思っていたよ。』


 『メリーさん、お久しぶりです。 色々と旅を続けていたので、なかなか足を運ぶ機会がありませんでした。』


 『そうなんだ。 ところで、しばらく見ないうちに凄い従魔をいっぱい引き連れているんだね。 特に隣りにいる方って、ひょっとして…』


 『はい、サンダードラゴンです。 今日は従魔の登録をお願いしに来ました。』


 『何というか…相変わらず、君は想像の更に上を行く行動ばかりして戻ってくるよね。 Cランクの冒険者が、Aランクの魔物を連れて登録に来るなんて聞いた事がないわよ。』

 

 ざわつくギルドの雰囲気に、緊張したものの、無事にジュピターの登録が終わると、ジュピターのステータスを確認してみる。


サンダードラゴン 魔物ランク Aランク


〈スキル一覧〉

擬人化 サンダーブレス 放電 召雷 薙ぎ払い マジックキャンセル 疾風迅雷


 『ラッキー…あんた、よくこんな相手と戦って生き延びたよね。』


 『俺だって、できれば二度と戦いたいと思わないよ。 仲間になってくれた事が奇跡みたいなものだよ。』


 『でも、これほど頼りになる仲間はいないよね。 ラッキーは凄いよ。』


 改めてジュピターとの死闘を生還できた事を3人で実感するのだった。


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