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ROBOT  作者: りん
4/4

【3】

「今までずっと、誰と付き合っても続かなかったな。『理想を押し付けるな』『私は人形じゃない』ってさあ」

 暴力を振るうわけでも、無茶な要求をするわけでもない。それどころか、望めば何でも叶えてやりたいと思っていた。

 それなのに何故? ただ愛したいだけなのに。

 AIならそんな面倒もない。

 しかしAIには温かい身体がなかった。ただ里玖の愛し方をそのまま受け入れてくれる、血の通う肉体という容器を持つ恋人が欲しかった。ずっとそれだけ追い続けていた。


 ベッドの横、疲れてシーツに包まる恵を上体を起こした姿勢で見下ろす。

 里玖はやっと手に入れたのだ。

 ロボットに仕込んだ誘導に簡単に乗る、自我のない都合のいい、ただ可愛らしい女。何よりも誰よりも大切にする。


「自己主張する女なんていらないんだよ。俺が大事に可愛がるから、黙ってニコニコしてたらそれでいい。君みたいにね」



 ──深い眠りの中にいる恵には、優しい恋人(・・・・・)の独り言は届かない。


                            ~END~

挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
[一言] これはこれで、2人ともある意味幸せなのかも?
2024/06/11 10:55 退会済み
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