4.花火
「っあ゛~~~~~ わかんないぃっ(`-´))」
天子は頭をかかえた。
「あのねぇ・・考える前からナニ言ってんのよ(-_-)」
天子に数学を教えていた花音は、あきれ顔で言う。
夏休み。
天子たちは 今、図書館で受験勉強中。
「だって~((泣」
花音はお父さんが医者なので 数学が得意。
棗はお母さんがアメリカ人なので 英語が得意。
聖夜は実技になるが、体育が得意。
天子はというと・・・ 得意科目ナシ。。。
「はぅーー・・・・(;一_一)」
天子は、机に顔を伏せた。
「はぅー じゃねぇっ(-o-)」
ぺシッ
「 いたっ 」
誰かが天子の頭を数学ドリルでたたいた。
「一番ヤバイやつがサボってんなよ」
「せ、聖夜!!」
「そんなん、オレでも解けるぞ」
「んなっ・・あ、あたしだってがんばれば解けるもんッ(`^´)!!」
憎まれ口をたたく聖夜に、天子は言い返す。
「うっさい! まじめにやれ!!」
ポカッ
「 てっ 」
そう言って、花音が投げた消しゴムは
天子でも聖夜でもなく、棗のおでこに当たった。。
「あ、ゴメン」
「そんだけ!? ひ、ひでぇ・・」
そんなこんなで、放課後の勉強会はつづく・・・☆
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「うぅ゛~~・・・ 数学ってむずかしい・・」
「あーっ、ちがうちがう! そこはこーやって解くの!」
とにかくダメダメな天子に、いちから教える花音。
時刻は もう、午後7時50分。
「数学ムリー」
「数学わかんねー」
その横で、魂のぬけたような顔で教科書とドリルを交互に見る聖夜と棗。
「あー ハイハイ、ここはー・・」
そんなバカ3人にかこまれ、花音は大忙し。。
「オレにも教えて♪」
「・・あんたはコレでも読んどけば?」
そう言って、花音が棗に手わたした本の題名は・・・『女のコのHのホンネ♡』
「・・・」
棗と聖夜は、その本を 黙々と読みはじめた。。。
「ちょっとー!!/// このヘンタイどもがッ(`o´)!!」
天子が ほっぺを赤くして言う。
しかし、聖夜と棗は完全ムシ。。
「なんならその本あげよっか?」
花音はニヤッと笑って言った。
「やめて(゜o゜)!!///」
天子は、棗の手から本を奪い取った。。。
「キャー、天子がヘンな本持ってる~」
「天子のヘンターイ♫」
聖夜と棗は、そうやって天子をからかう。
「キィーーーーッ!!! ヘンタイはあんたたちでしょーーっっ(`^´)」
バシッ
天子が怒って本を投げると・・・みごとに、棗の顔に直撃。。
・・・・ドサッ
棗はそのまま、後ろにたおれこんだ。。。
「・・・・なんでオレばっかり((泣」
「「あはははは・・」」
それを見て、花音と聖夜は笑う。
・・・と、その時。
バーーーーーン
ヒュルルルルル・・・ ババーーーーーーーン
「・・っわーー!! 花火だぁっ(>_<)丿」
一番に窓の外を見た、花音が言った。
星のかがやく空に、次々と花火が上がる。
「すっごーいッ!! キレー・・」
天子は目を輝かせた。
「そーいや、今日って花火大会だったな。
せっかくだし、外に出て見よーぜ!」
「さんせー\(^o^)/」
聖夜の言葉に、棗が起き上がって言った。
------------バタバタ・・・
「おっきーーーっ!!」
「やっぱ ナマで見るとすげーな!」
花音と棗がはしゃぐ。
バーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン・・・・
メインの、一番大きな花火が上がった・・・その時だった。
「 え・・・っ/// 」
きゅっ・・
聖夜が、そっと天子の手をにぎった。
「 花火・・見れてよかったな 」
聖夜は笑って言った。
「 ・・うん・・・そうだね・・・・ 」
-------------聖夜・・どうして・・・?
でも・・いまは・・・
このまま・・・・----------------------------