3.ふたりきりの夜
-------PM9:30-------
「はぁ・・ つかれたぁ・・・もう今日は このまま寝ちゃおっかな・・・・」
お風呂あがりの天子は、部屋に戻ると すぐ、ベッドに入りながら うとうと・・・
ぴとっ
「つめたッ!!(`。´)」
天子の足に、なにか ヒンヤリとしたものがふれた。。
「も~~っ、なによぉ」
バサッ
天子は ふとんを おもいっきりめくった。
「・・・え゛ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!?」
天子は、おどろきのあまり ベッドから 転げ落ちた。。。
「・・・・いったぁ・・ってゆーか!!
なんであたしのベッドに、せ・聖夜がっっ・・・!!!」
・・そう、"冷たいもの" の正体は 天子のベッドで眠っている、聖夜の足だった。
「ちょっと! 聖夜っ でてってよ!!」
天子は聖夜を必死におこす。 ・・と、その時。
トン、トン・・
階段をのぼる音。
「てんー? 大声だして どしたの~」
ぎくッ!!
(そーいえば! 今日は "おばちゃん" 来てたんだった!!
ヤバイーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!)
バフッ
天子の "おばちゃん" とは、お母さんの妹で、
天子が小さいころ 面倒を見てくれた人で、
今日は新学期だから いろいろあって来ていたのだ。
ガチャ・・
しーーーん・・・
「・・・れ? あたし寝ぼけてんのか??」
おばちゃんは、首をかしげた。
( う・・うわ~~~~~~~~~~~ッ! ち、近っ/// )
おばちゃんがそう言ったのは、天子が とっさに、聖夜ごと布団をかぶって
ベッドにかくれたからだ。。
・・バタン
おばちゃんは、ドアをしめた。
トン トン トン・・・・
そして、そのまま階段を下りていった。
・・・・・・・バサッ
「~~~~ぷはっ あぶなかったーー!!」
天子は布団をふっとばし、起き上った。
「もうっ 聖夜ってば!! おきて! でてってよッ」
天子は なんとか聖夜を起こそうと、聖夜をポカポカとたたく。
すると。。。
「・・んー・・・? ぁれ、オレ・・寝てた?」
やっと、聖夜は目を覚ました。
「あっっ 聖夜、起きたんならはやくでてってよ!!」
「・・・・・・ヤダ。」
聖夜は寝転がったまま、片目だけ開けて言った。
「はぁ!!? なんでっ(`。´)」
「は? そんなん、ワケなんかあるかよ。
ヒマつぶしに来たら おまえいねーし、待ってる間 春っつっても寒かったんだよ」
聖夜は ねむそうな顔でそう言った。
「そ・そーゆー問題じゃ・・・っ」
「・・騒ぐと また おばさん来るぜ? 今日は もう このまま寝とけば?」
「ね・寝られるかぁーーーーーッ!!!
・・・って、さっきの聞いてたんじゃんっっ(ーー゛)」
天子はちょとイラッ。。
ぴとっ
天子の足に、また 聖夜のつめた~い足がふれた。
「ちょっ・・足つめたッ!!」
「な? 凍死スンゼン。 優しくあっためてよー」
「ギャーー!! よっ、よるなぁ~~~~ッッ(`=´)」
☆ ☆ ★ ☆ ☆★☆ ☆ ☆
------------------------------------------------ ・・・
「も、も~~~・・はなれてよー・・・///」
「はーーーっ あったけー」
けっきょく聖夜は、天子のとなりに寝ているだけでなく、
ネコのように、ゴロゴロと 天子にだきついている。。
「ヘンなことしないから すぐ でてくから」
「もうっ はなせーッ///」
聖夜は なかなか 天子からはなれない。
「・・なんか 人間ゆたんぽってカンジ」
「あ、あたしは あんたのゆたんぽじゃないんだから~~ッ」
・・すー すー・・・
「・・・・寝てる・・(-_-)」
--------------------------------------------------- チュンチュン・・
「・・・・・・・てか一睡もできんし 朝だし コイツまだいるし・・」
天子は 朝からどよ~んとしている。。
「てんーーっ 休みだからって いつまで寝てんのー!
あたし もう 帰るからーーー」
「 え゛」
おばちゃんの声がして、天子は パジャマのまま 階段を下りて行った。
バタバタ・・
「おばちゃん! もー帰るの!?」
「コラーッ おばちゃんじゃなくて、"アカネちゃん" でしょ!!
あたしは まだ 26歳なのよっ(`-´)!
あたし お昼から仕事だし。 じゃー また来るわ」
「う、うん・・」
そう言うと、"アカネちゃん" はさっさと出て行ってしまった。
( ・・な、なんか 気ぃぬけたーー・・・(-。-) )
天子はヘロヘロと階段をのぼり、部屋にもどった。
・・・ばふっ
天子はそのままベッドにすわった。
「・・もー 聖夜まだ寝てんのーー? さっさと起きろ~」
天子はそう言いながら、聖夜のほっぺをつねる。。。
「・・んー・・・ ヤダ。」
聖夜は寝返りをうって そっぽをむく。
「 な゛っ・・」
ごろん・・・
聖夜はまた寝返りをうって、天子のほうへ 向きなおした。
「・・天子が おはよーのチューしてくれたら起きてもいーぜっ♥」
ペチッ
「 いて 」
天子は聖夜の頭をたたいた。
「バカ!!/// ねぼけてんの!? それともまた あたしのこと からかって・・」
顔を赤くして、天子は言う。
すー すー・・
しかし聖夜は、そんな天子には見向きもせず また 寝ている。
「ちょ、ちょっと!! 寝るな! 起きろーー!!!」
「・・・・・じゃー チューしてくれんの?」
聖夜は目を細く開けて言った。
「バカ!!! ふざけんなーーーッヽ(`^´)丿」
天子は、バシッと聖夜をたたいた。。
「ってーな! ジョーダンだよ!!」
「うっさい! はやく帰ってよっ(`´)」
プルルルルッ
その時。天子のケータイがなった。
ピッ
「もしもし・・?」
『あ、天子~? 花音だけど、これからヒマ??』
天子が電話にでると、相手は花音だった。
「え・・う、うん ヒマだよ?」
『じゃー あそぼ! 棗もいるしっ♪ 駅前のコンビニで待ってるねー(^O^)』
「うん オッケー(^^♪」
ピッ ツー ツーー・・
( はやく着替えて行かなきゃっ・・・と、その前に・・・・ )
天子がふりむくと、聖夜はまた寝ていた。
「聖夜っ あたし着替えるからでてってよっ(゜o゜)」
「えーー・・」
「えー じゃなくて!! はやくッ」
天子は聖夜を必死に起こす。
「・・しゃーねーなーー・・・
チューしてくれるまで出てかねーつもりだったのに」
聖夜は ずいっと 天子に顔を近づけた。。
「バ、バカ!!/// さっきジョーダンって・・」
「そ、コレもジョーダン。」
( ムカ!!(ーー゛) )
聖夜はイキナリ立ち上がり、窓をあけた。
「ま、昨日は サンキューな! あったかかった♡」
ドキッ・・
天子は、帰りぎわの聖夜にそう言われ、ほっぺを赤くした。
聖夜は窓を閉め、はしごを伝って帰って行った。
天子は そんな聖夜の背中を見つめていた・・。
「・・ばか・・・///」
窓にむかって ボソッ と言った。
「・・好き・・・」