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属性

 ナオキが召喚されて4日が経った。その間にナオキはこの世界のこと。剣術や魔法について学んでいた。


 先ず、この世界では人間や魔物。エルフやドワーフといった様々な種族が生きている。その中で、人間はどの種族ともほとんど交流をせず生活を営んでいた。


 この国はセント・ロザリオ帝国と呼ばれている。帝国の中心部には十字に大きな道があり、十字架のように都市が形成されていた。中心部以外にも大小さまざまな都市や町が点在しているが、帝国の領地として交易を行っている。

 他にも様々な国があるが、どこの国もいざこざが絶えないという。その中でも帝国は最も栄えた国と言えるらしい。


 魔物やエルフなどは人間の国を避けるようにヒッソリと生きているという。まれに強い力を持ったな魔物は、人間を気にすることなく気に入った場所を住みかとすることも有るそうだ。


 次に魔法だ。魔法を使うには魔力が必要になる。これは体力と同じで、鍛えればある程度向上する。魔法はこの魔力を変換させたものだ。

 魔法には、火・水・風・土の4つの属性があり、生まれ持った個人の適正で属性が振り分けられる。まれに複数の属性を持つ人間が現れるが、リスターターは複数の属性を持つ傾向があるようだ。リスターターが特別な存在の理由の一つだ。

 そして魔法の属性は調べることが可能で明日香もナオキも検査済みだ。


「――でも八京さん。いくら魔力があってもナオキみたいに魔法を使えなかったら意味ないじゃん。そしたら魔力っていらなくない?」


 明日香が隣に座っているナオキを見ながら言った。その顔はニヤついている。

 ここは城内の会議室のような場所だ。そこでナオキと明日香は八京の講師の元、座学が行われていた。


「う、うるさいな。使えないものはしょうがないだろ! オレは剣の腕を磨いて騎士として頑張るよ」


 この世界に召喚されて3日目にナオキは属性を調べた。だがナオキにはどの属性の反応も無かった。これはかなり稀な事例で、この世界のほぼすべての人間はいずれかの属性の反応がある。属性が無いということは、ナオキには魔法を使うことが出来ないのだ。


「まぁナオキ君の場合は魔法無しでの戦闘になるけど、魔力を必要とするアイテムは沢山あるから意味が無いことはないよ。それに、魔法の訓練の時間を剣術に充てられるって考えて、剣術を極めていけばいいんじゃないかな」


 この世界で、魔法がどれほど重要なのかは今のところ不明だがナオキに残された道はそれしかない。


「そ、そうですよね。魔法が使えなくってもどうにかなりますよね」


 強がってはみたが、魔法が使えない異世界転移者なんてレアだろう。そんな理由だけでもナオキは、こっちの世界でも引きこもっていたかった。


「実際はかなり厳しいと思うけどね。でも大丈夫。僕が君を一人前の騎士にしてみせるから」

「まぁまぁ。私が一緒にいる時はナオキを助けてあげるから。その代りナオキはその身で私の盾になりなさいよ」

 背中を叩きながら明日香は楽しそうに言った。


女の子に守ってもらう異世界生活。オレはなんて情けない存在なんだ……


「勿論。剣だけじゃなくて遠距離攻撃が可能な弓も覚えよう。それだけでも攻撃のバリエーションが増えて戦術的にかなり有利になるから」

「わ、わかりました。オレ、魔法が使えない分、武器を使うことに集中します」

「ところで昨日も言ったけど、明日は野外での訓練になるから。城を出たらくれぐれも単独行動はしないようにね」


 明日はこの世界に来て初めて城の外に出る日だ。目的は魔物退治の実践訓練。


「明日かぁ……雨で延期になればいいのに……」

「何小学生みたいなこと言ってるの。もう覚悟を決めなさいよ。男でしょ!」

「だって、まだこっちに来て4日だぞ? もう少し特訓してから実戦でもいいだろ」

「実戦でしか得られないものってあるでしょ。弱気なこと言わないの!」

「確かにそうかもしれないけど……やっぱ不安だし、仮に遭遇した魔物がメチャメチャ強かったら死ぬかもしれないだろ」

「まぁまぁ二人とも落ち着いて。こればっかりは実践を重ねて慣れていくしかないよ。それに明日は、僕と明日香さんが戦っているところをナオキ君に見学してもらおうと思ってるから、そんなに考え込まなくても大丈夫だよ。あと、この周辺ではそんなに強い魔物は出ないから大丈夫」


 その見学だけでも嫌だった。実際に魔物を殺す現場を見たら気を失ってしまうのでないか……とにかくナオキは明日が不安でならなかった。

今回、読んでいただきありがとうございます。「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、評価をよろしくお願いします!




してもらえると作者のモチベーションも上がりますので、よろしくお願いします。

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