表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

童話集

もふ夢


 ある日の夜。


 仕事で疲れきっていた私は、布団には入るや否やすぐに眠りについた……





 ぽぴゅほぴゅぽぴゅ!


 目蓋の向こう、なんだか綿が跳ねるような音がする。ぱちり、と目を開け音の方を見る。

 そこには、私のかわいいぬいぐるみたち。お部屋じゅうに飾っているぬいぐるみたちが、遊んでる。


 ぽぴゅほぴゅぽ…


 あ…


 うさぎのぬいぐるみと目があった。

 もしょもしょとほかのぬいぐるみとみみうち。


 くるり…


 ぽぴゅほぴゅぽぴゅ…


 ぬいぐるみたちが私のところに来る。



 そして。


『いっしょにあそぼ!!』


 むぎゅむぎゅもふもふ!!


 ぬいぐるみたちが私に抱きついてきた。


 頭にもふもふ。


 お顔にもふもふ。


 お腹にもふもふ。


 足にもふもふ。


 全身に、ぬいぐるみたちがもふもふしてくる。


 もふもふたちに手をひかれておままごとをしたり、かくれんぼをしたり、おちりふりふりダンスとかいうのを踊ったり。




 最近は仕事ばかりで。


 こうして、声をたてて笑うのは久しぶりだった。


 


 ぬいぐるみたちといっぱい遊んでいると、ぬいぐるみたちが言った。


『そろそろわたしたちのねむるおじかんだから、バイバイ』


『そうなの?また私と遊んでくれる?』


『もちろん!またきっとあそぼ!』


 そう言うと、ぬいぐるみたちは私にもふもふぎゅぎゅ!と抱きついてきた。






 ───いつもみまもってるからね………


 



 ふと。


 目が覚めると、私はベッドの中にいた。


 ぬいぐるみたちはいつものところで座ってた。


「夢か…。かわいい夢だったな」


 またぬいぐるみたちと遊ぶ夢が見れたらいいな~と思いながら、むくりとベッドから体を起こした、時。


『またきっと、あそぼうね!』


 そんな声がして、その方に振り向いた。




 ぬいぐるみたちがにぽっと、微笑んでるように見えた。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
人は時にはこういうのを求めたくなるんじゃないかな〜 和みます・・
[一言]  読ませていただきました。 可愛らしい。 私も女の子だったら、こんなの妄想しちゃうかも(笑)。 擬音が素敵です。 徳田さんらしい、優しいお話でした。  ありがとうございます。
[一言] ああ、癒される…… 優しいお話にほっこり(*´∀`*)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ