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平々凡々に暮らしたい~異世界転生を300回繰り返した結果~  作者: 活字中毒者
ハジマリの霊視官
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後始末と霊視官の常識・非常識

遅れてすみません

予約投稿が切れていたことに気が付いたのが遅れました(汗


かわりと言ってはアレですが少し長めです






 翌7月23日はキサラギ祭の振替休日で休み・・・ということになっているが学生にとっても教師にとっても実のところ休みではない。キサラギ祭の後片付けをしなくてはならないからだ。そしてその後片づけにリクとヒカルは珍しく遅刻していた。


「あれ?リクとヒカルちゃんまだ来てないのか?」


「ああ、なんか遅れるか持って連絡あったよ。昨日の馬鹿どもの後始末に組合よってから来るんだって」


 連絡を受けていたシズクが答えた。


「わーお、早速お疲れ様」


「組合って・・・そういえばアイツ、霊視官なんだっけ?なんかフツーに対応してくるから、忘れていたぜ」


「いっても昨日、リク君が馬鹿どもを取り押さえているときは少し怖かったけどね。アンタはそういえば、そこにはいなかったっけ」


「あ、それ。私も話にしか聞いてない。どこぞの馬鹿どもが、幻影符使って問題起こしてリク君をはめようとしたら、返り討ちにされたんでしょ?」


「いやいや、あれ返り討ちってレベルか?」


「虎の尾を踏むってああいうのを言うんだよな。一方的に話をするだけで、馬鹿どもの霊体の乱れから虚実を判断し情報を抜き取る。


理論的には可能で、高位の霊視官ならできるとは聞いていたけど目の前でやられるとさすがに怖かったわ。いい奴なのはわかるけど」


「あたりまえでしょ。一級の霊視官なんだから」


 クラスメイト達の現にシズクが呆れたように言った。


「あ、俺その辺がよくわからねえんだけど、霊視官の位階って、なんで霊視能力のランクと別に設けられいてるんだ?」


「あ、それ私にも謎だった。よくわからないんだよね、身近に霊視官っていなかったし」


「単純に霊視能力とは別に、霊視官としての能力を表したのが霊視官の位階だよ。ふぁ~あ・・・眠い・・おはよう、みんな」


「あ、リク。おはよう」


「ヒカルちゃんもおはよう。眠そうだね」


「おはよう。昨日、解散した後に組合から連絡来て、組合に直行する羽目になってあんまり寝てないのよ。まったく馬鹿どものせいで、後始末が大変」


「え?リク君とヒカルちゃんが後始末するの?」


「俺がただの霊視官補佐だったころならともかく、今は一級霊視官だからなぁ。下手な対応すると霊視官全体が舐められるから徹底的にやる必要があってね。


ま、実働部隊はさすがに疲れているから大人たちに任せたけど、俺が舐められないようにするためにも、ある程度働かざるを得なくて。組合からの依頼だからあんま金にならないし・・・ほんと厄日だったな」


「うっわー。嫌だね。なんか時代遅れの貴族の政争みたいな感じがこれまた」


「確かに・・・」


「あ、それと。組合からも後で学校の方に連絡あると思うけど、俺と関わりすぎると今回みたいな馬鹿どもに絡まれるかもしれないから、嫌なら距離を置くようにだってさ」


「なんじゃそりゃ!組合ってそんなことまで口出ししてくるのかよ?」


「あー、確かに最初は驚くわよね。私もリクの護衛に相応しいかテストするっていうから組合行ったとき、文字通り不意に襲撃されたし。今回の件でもリクの護衛なのに、先にキレて手を出したことでめっちゃ怒られたし」


「・・・・・・・え?」


「マジで?組合ってそんなヤバげな組織なのか?」


「なんかイメージと違う」


「と、いうか、営利目的で近づいてくるゲスどもから身を守るために仕方なくって感じだな。実際今でも霊視官の身内とか知人・友人を誘拐とか、脅したりして霊視官を悪用しようとする事件って、年に5万件くらいあるし」


 唖然とするクラスメイト達に対し、リクは常識だとでもいうように頭をポリポリと書きながらそう答える。


「マジかよ・・・」


「ま、そんなわけで別に怒らないから俺との距離感、てか、ヒカルと俺か。まあいい、考えといたほうがいいぞ。大半が発展途上国で起こった事件とは言え、ヒノモトでも無くはないからな。まあ徹底的につぶすつもりだけど、ゴミはどこからでもわくし」


「それよねぇ」


「い、いや。コエーよお前ら。仕方ないのはわかるけどさ」


「ま、まあ、確かに人目があるところでの付き合いは考えた方がいいかもね。学校は別として。ま、その話は置いといて、リク君さっきの霊視官の位階の話なんだけど・・・」


 シズクが話題を変えようとリクに話を振った。


「ん?ああ、第一級とか第二級とかってやつと霊視能力のランクが別にある理由のこと?」


「うん」


「ああ、それは単純。霊視能力を使いこなせているかどうか、だね。一言で言うと」


「?」


「第一に霊視能力がAランク以上ないと、二級以上の霊視官にはなれない。その上で霊視能力が高ければ一級っていうわけでもなく、自分で霊視能力をコントロールできていれば一級、できなければ二級。三級と四級も一緒だね。コントロールできれば三級、できなければ四級。とまあ、こんな感じ」


「どういうこと?そもそも霊視能力のコントロールって何?」


「文字通りの意味だよ?必要な時に必要なだけ情報を得るために、霊視範囲や霊視精度をコントロールできるかどうか、だね」


「私も初めて聞いた時は驚いたのだけれど、例えばリクなら普段は最大まで霊視していると疲れるから、敵意や害意、殺気を持っている人の思念波とか、爆弾や毒薬、危険な魔道具とかの殺傷武器の類の魔力波だけ感じ取るようにしているんだって。


で、その上で必要だと判断した相手や事象にだけ高い霊視精度を割り割いているんだって」


「「「「「「「「「「「「「「「はっ?」」」」」」」」」」」」」」」


「いやいやいや」


「さすがに冗談だろ?」


「無理に決まっているじゃない!」


「どうやったらそんな風にできるんだよ!」


「別に訓練すればできるぞ?まあ、ある程度才能がいるけど」


 クラスメイト達の驚愕をよそにリクは冷静に答えた。


 ちなみに、コントロールできるなら護衛誰でもいいじゃんという話もなくはないが、組合に行くこともかなり多い上に、機密保護の都合上やはり護衛には信頼を置ける人物、かつ霊視官に偏見がない人を選ばなくてはならないので、やはり護衛役は人選が難しいのだ。


 閑話休題。話をリクたちに戻そうと思う。


「いやいやいや、そもそも霊視精度のコントロールってどうやっているのよ?」


 シズクが聞いた。


「ん?みんなも程度の差こそあれできているじゃん。霊視能力の訓練の時とか、集中すればいつもより霊視能力上がるだろ?逆に走った後とかで疲れていると、霊視能力のテスト下がった経験とかないか?」


「いや、あるけど・・・」


「そういう問題なのか?」


 納得しかねる。そういう態度でクラスメイト達は答えた。


「それと同じで、普段から感知するべき、忘れてはいけない危険な思念波とか魔力波とかだけ常に意識して、他は無視する。そうすればいいだけだよ」


「いや、理論上はそうかもしれないけどよ」


「普通出来ないわよねえ」


 リクに対する衝撃や驚愕から変な空気が漂い、クラス内は一時シーンとした。それをぶち壊したのは、これまた部活の企画の片づけで遅れてきたタケルである。


「おーっす、悪い!部の片づけしていて遅れたわ」


「あ、おはよう。タケル」


「ん?って、なにこのビミョーな雰囲気」


「大丈夫よ。アンタのせいじゃないから。」


 ヒカルはそう言ってタケルにこれまでの話の流れを説明してみせる。


「んー?いや、そんなに驚くことか?」


「いやいやいや、驚くだろ!普通は」


 男子生徒の1人がタケルに食って掛かったがタケルは若干戸惑いながらも言った。


「っていってもなぁ・・・最近俺も殺気と悪意ぐらいならわかるようになってきたしなぁ。ヒカルちゃんもわかるだろ?それぐらいなら」


「私の場合は覚えないと護衛できないし、実際に組合で叩き込まれているしね。タケル君ができるのは少し驚いたけど」


「それこそ訓練のたまものだな。最近ジン先輩もわかるようになったって言っていたぞ。当然俺の通っている道場の師範もできる」


「なぜそこでジン先輩?」


「なに言っているんだリク?お前の発案だろ?心を強くすればスカイボールでもっと強くなれるって。だから俺が「リクが昔行っていた合気道の道場に通っている」って言ったらジン先輩も一緒に通い始めてな」


「相変わらず・・・行動がとんでもない人だな。ま、いい。そんなわけでお前も狙われるかもしれんが・・・」


「きにすんな!その時はその時だ!返り討ちにしてやんよ。それに門下生に手を出したって聞いたら確実にうちの師範も動くぜ?」


「アホ。それが不安なんだよ。相手は俺のことを悪用して儲けようって奴らだぞ?お前らから手を出させるように仕向けて、搦め手で来る可能性の方が高い。ヒカルもそれでめっちゃ怒られてるしな」


「ちょ、言わないでよ。思い出したくないわ」


「現実逃避していても、今日も帰ったら組合で訓練だろ?今から気合入れておけ」


「憂鬱だわ・・・」


「なるほど・・・少し聞きたいのだけれど、その訓練って俺も参加できたりするのか?俺将来軍とか警察関係進むつもりだし、覚えといて損はないかと思うのだけど」


 ふと思いついたのか、1人の生徒がリクに聞いた。


「あー、無理だな。単純に多分許可が下りない。訓練って言っても銃とか使ったりもするから金もかかるし・・・」


「ヒカルちゃん、銃使った訓練しているの?」


 ハクが驚いていった。襲撃されたとか言っても、実際は武器を使わない程度だと思っていたらしい。そしてそれは他のクラスメイト達も同じだったらしく、かなり驚いていた。


「う、うん。まあ。というか、たいていの魔法攻撃は霊視官が先に感知するから、どちらかというと魔法を使わない攻撃の対処の方が霊視官の護衛にとっては重要なのよ。後、トラップとかね」


 その返答を聞いてハクは青ざめた。さすがに実弾を使っているとは言わなかったヒカルだが、銃というだけで結構ショッキングな印象を与えることにヒカルは気が付いていなかった。完全に訓練で麻痺している証である。


「それに今。組合とヒノモトの関係は良好とはいえないしな」


 リクは話しを変えるために、あえて結構ショッキングな爆弾を投下することにする。実際このままクラスメイト達のグズグズの関係が続けば双方にとってもよくないことが起きかねないので、警告の意味もある。


「え!?そうなのか?」


「まあ、いつの時代。どこの国でも国と、っていうか国軍と組合って、たいてい仲悪いけどね。アイツらは霊視官たちを利用して自分のところだけ軍事技術を発達させたい。


霊視官たちは戦争回避のためにも、全体的なパワーバランスを整えることで、それは防ぎたい。たとえ一時兵器開発で協力しても、国軍が約定を破ったから、組合がキレてその軍事技術の弱点となる兵器を他国に売るとか、今でも発展途上国ではあるし」


「マジか・・・」


「だから組合って微妙な印象持たれているのか・・・一応やっていることは悪いことでもないのに、自分達から技術協力要請しときながら、悪意ある広報している企業とか結構あるしね」


「あ、それは私も父から聞いたことある。なんかヤケに霊視官のこと叩くメディアのスポンサーみたら、実は組合と共同研究しているところがあったりして、アホかって言っていたわ」


「今どき、最新研究には組合の力絶対必要だしね。一々検査するより研究スピード格段に違うし、費用も安いって、うちの母さんも言っていたわ」


「だろうな。正直、リクに少し教えてもらうだけで、料理にしろ、魔法にしろすぐ伸びたしなぁ」


「確かに・・・」


「ま、そういうわけで。あまりにもこの国の対応酷くなったら、組合と国の正面衝突とか実際に起こっている国あるから、みんなも大人になったら投票は考えてやってね。一応組合はこの人を応援しています。みたいなこともやっているから、よかったらサイトとか見てみてよ」


「組合ってそんなこともやっているんだ・・・・なんつーか、意外」


「うん、まあ。きれいごと言っていたら、戦争でまず生贄にされる霊視官が作った組織だからね。ある程度ブラックなところもあるんだよ」


 リクはそう言ってこの日の会話を終えた。クラスメイト達の微妙な距離感を生んだ時間であったが、リクのこの日の言動が後々大きな影響を与えることになるとは、リクも知らなかった。








一万PV到達しました!

あーんど

初感想いただきました!!

わーい

ストックを切り崩しているのでどこからで投稿が遅れると思われますが、今のところは後45万字ほどあるので当分は大丈夫なはず!です・・・おそらく・・多分・・・

感想の返信についてですが、基本的にできるときはします

時間的にできないときはしません

ただ、基本的には(豆腐メンタルが無事なうちは)全て読ませていただきますので、作者のモチベーションにもなりますのでよろしければ是非!!

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